藤原ヒロシの買い物インタビューと購入品5選
独特のセンスと選球眼を持つ藤原ヒロシに買い物についてインタビュー。もっとも重宝したアイテムやモノの対価、オススメの本について語ってもらった。
また実用愛に優れた購入品を紹介。
目次
モノを消費しモノを生み出す
藤原ヒロシのモノとの向き合い方は。
2013年度版“パーソナル・エフェクツ”がここにあり!
──2009年に刊行されたヒロシさんの“マイ ベスト”を網羅した書「Personal Effects」を拝見しました。ガジェットからアートまで、あらゆるモノが独自の視点でチョイスされていて非常にモノが欲しくなる本でした。そんなヒロシさん流の買物へのこだわりがあれば教えていただけますか?
藤原ヒロシ(以下HF)
まず、僕は基本的には買物をしにわざわざ外へ出掛けることはないんです。もちろんインターネットでモノを購入することは日常だし、仕事で外へ出た時に、たまたま見かけて「コレいいな」と思ったら購入することはあっても「今日は○○○を探しに行こう」といったことは今はもうしないですね。あとよく間違われるのですが、僕は決してコレクターではなく、あくまでも“モノを使い倒す派”なんです。ただ、本来の使用目的とは違った意味で買うことはありますよ。それこそ横尾忠則さんのお皿なんかは、お皿として使いたいわけではなく、単に持っておきたいという理由だったり。だから正直、収納することにもあまり関心がないんです。クローゼットでカビが生えてしまったモノもあるだろうし。ただ、昔からあまりモノを処分しないから、ずっと昔に履いていたスニーカーも残っているし。それでコレクターっぽいイメージが着いているんです。
──この数年間で、もっとも重宝した買い物における“ヒットアイテム”は何でしたか?
HF
この20年間でいえば、それは間違いなくapple社のMac製品ですね。それこそapple社が受けつけてくれるのであればお金を払いたいくらい(笑)。だって僕らは、この10万円そこそこで購入できるMacを使って、ものすごい金額の報酬を得られるビジネスができているんです。それを考えたら、メーカーは僕らのような職種の人たちには定価ではなくもっと高値で販売したって妥当だと思いませんか。主婦が調べもののためにインターネットだけを使うMacと、僕らが何千万円という報酬を得るために使うMacが、そもそも同じ価格である必要もないと本当に思いますね。だから、もっと払ったほうがいいんですよ(笑)。モノの価値とは、本来そうあるべきじゃないですか。印税は別として、僕のCDとサザンオールスターズのCDが同じ値段であることもおかしいし、払う人のことを考えたら、サザンオールスターズのCDの値段を上げてもいいんじゃないですか。本でも洋服でも……。
──逆に買い物における“失敗”はありましたか?
HF
失敗はたくさんあったかもしれないけど……。強いて挙げるなら先日、飛行機の機内で使える加湿器を買ったけど、結局1回も使ってないことでしょうか(笑)。
──モノの対価は気にされますか? 僕らの勝手なイメージだと、ヒロシさんは気に入ったモノがあれば糸目を付けずに購入する方かと思っていますが?
HF
一概に気にするともしないとも言えません。例えば先日、昔から探していたAmerican GypsyのCDを買ったのですが、始めはそれをamazonで検索したら¥20,000以上のプレミアが付いていたんです。ところがヤフオクで検索したら¥2,800だったので迷わず落札しました。やっぱりCD1枚に¥20,000以上はちょっと出せないなと……。そういった意味では、モノの対価を気にしますね。
──毎月amazonから大量に段ボールが届くとおっしゃっていましたけど、他にもオススメの本があれば教えてください。
HF
最近読んだのは「アルバニアインターナショナル」や「スペクタクルの社会」「オウム事件 17年目の告白」です。好きな小説のジャンルはノンフィクションやミステリー、サスペンス系が主で、恋愛小説の類いはまったく読みません。雑誌もほとんど買わなくなりました。本の選択基準は友人からのオススメもありますが、大抵はネットに書かれている書評で選ぶことが多いですね。
──最後の質問ですが、今狙っているモノって何かありますか?
HF
クルマの中で使えるiPhoneホルダーを探しています。なかなか気の利いたデザインが見つからなくて