Andy Warholなど藤原ヒロシの目に止まったアートグッズ9選

がむしゃらに探し出して手に入れたモノは、その人にとって特別な意味を持つ。けど、気づかないまま通り過ぎていってしまったモノの中にも、あとあと気になってくるようなモノがたくさんある。
藤原ヒロシは、そんな見過ごされそうなモノをピックするのがとても上手だ。肩肘張らずに集められたアイテムの数々が彼の審美眼の確かさを物語っている。そんな彼の目にとまったアートグッズ9選をご紹介。

i bought編集部

目次

作品とは言えないような 中間で微妙な感じが面白い

藤原ヒロシ氏

 

── ヒロシさんは、ウェブでアート作品をよく購入されていると聞いたのですが。

藤原 アート作品ではないですよ。

まぁ言わば、アーティストが作ったマーチャンダイズみたいなものですかね。

アーティストの作品を落とし込んだ商品みたいなものが結構あるんですよ。

そういうのは買いやすいんで。

たとえば、今回いくつか紹介している(アンディー・)ウォーホルに関して言えば、本物を買おうと思ったら何十億もするじゃないですか。

その作品が元となってポスターになったりカレンダーになったり、どんどんいろんなものに落とし込まれてくると思うんですけど、ウォーホルは本当にたくさん種類があるから。

Tシャツもあれば食器もあればっていう感じで。

チョイスはいっぱいあると思うんですけどね。

 

── そういったマーチャンダイズを購入する際に、特によく利用するウェブサイトってありますか?

藤原 だいたいミュージアムショップですね。

あとはebayとか。“Other Criteria”っていうイギリスのウェブサイトでもよく買いますね。

 

── 実際にミュージアムに行かれる際も、ミュージアムショップには立ち寄ります?

藤原 なんとなく行っちゃいますね。

 

── どのようなマーチャンダイズといいますか、どのようなアートを落とし込んだモノを買うことが多いですか?

藤原 特に決めてはいないんですけど、それこそネットで適当に見ていて、このアーティストのこういうものがあるんだっていうことを知って買うということが多いですかね。

今回紹介したモノではウォーホルのものがすごい多いんですけど、特にウォーホルのモノを意識的に探しているっていうわけではないです。

 

── ウォーホルの作品を落とし込んだマーチャンダイズがたくさん世に出回っているから、自然とヒロシさんのアンテナに引っ掛かるものも多いということですね。

藤原 そういうことですね。

とりあえずいろいろウェブを見てみたり、好きなアーティストを検索してみて、こんなの作ってるんだーっていう発見があったりとか。

そういう感じで買うことが多いですかね。

で、買いやすいものだし。

 

── なるほど。では、好きなアーティストに共通するテイストのようなものってあります?

藤原 いや、ないですね。

アーティストによってというより、この人のこの作品っていう感じで調べていくことが多いですね。

 

── こういったアートグッズに興味を持つようになったきっかけってあるんですか?

藤原 一番のきっかけは、買いやすいものだったっていうところじゃないですかね。

実際に買えて、なおかつ面白いものだってところですよね。

 

── 一番最初に買ったアートグッズって覚えてます?

藤原 まったく覚えていないです。

多分、子どもの時に買った何かだったりするんじゃないですかね(笑)。

 

── では、アートグッズに感じる魅力というのはどのようなものなのでしょうか?

藤原 中間みたいなところですかね。

作品とは言えないものもあるけど、時が経てば作品みたいになるのかな、っていうような微妙な感じが面白いですよね。

あとは、このアーティストがこういうのも作っているんだ、とか、そういうのも面白いと思いますね。

 

── 価値が定まっていない曖昧な感じだったり、意外性に魅力を感じていらっしゃるんですね。こういったグッズは収集されているんですか?

藤原 そんなに収集しているっていう感覚はないですね。

気になったものがあれば買うっていう感じです。

欲しいものがあって探しているわけじゃないんで、1年間買わないこともあるし、見つけたら一気に買うこともあるし。

 

── 飾るだけでなく、実用的なアイテムもありますが、実際に使うこともあります?

藤原 お皿とかは、使えるかな、と思って買いましたよ。

こういったものを買う時は普通に使用することを前提にしてます。

 

── では、今気になっているアーティストっていらっしゃいますか? よくチェックしてしまうというような。

藤原 うーん、誰だろ。

好きなのはサイ・トゥオンブリとかリヒターとかなんですけど。

あと、バウハウス・シチュアシオニストのヨルガン・ナッシュ。アスガー・ヨーンというアーティストの作品も好きですね。

 

── 今挙げられたようなアーティストの作品は、まだあまりマーチャンダイズにはなっていないんですよね?

藤原 そうですね。

ないですね。

アーティストって、作るとしてもやっぱり本、作品集とかじゃないですか。

だからそういうもの以外の、変わったものが面白いかなって思うんで、見つけると買っちゃうんですよね。

 

藤原ヒロシ厳選アートグッズ

01. Andy Warhol(アンディ・ウォーホル)のお皿セット

Andy Warholのお皿セット

「“花”シリーズのジグソーパズルをebay(イーベイ)で探している時に、 同じ絵柄のこれもたまたま見つけたんで、ついでに購入しました。 実際に使ってみようかなと思って。 基本的に、こういうグッズは飾るためではなくて、 使うことを前提に買ってます」

 

02. Damien Hirst(ダミアン・ハースト)のトートバッグ

Damien Hirstのトートバッグ

「これはマグネットセット(P030で紹介)を買った時に、ついでに買ったバッグ。 それこそ水玉とかだったらダミアンの作品のグッズというのが もっとわかりやすいと思うんですけど、こういうのもあるんだ、って感じで。 “薬”シリーズはわりと好きだったので」

 

03. Andy Warholのジグソーパズル

Andy Warholのジグソーパズル

「ウォーホルの作品の中でも、“花”のシリーズがすごく好きなんですよ。 それで、前に何かで見た記憶があって、 たしかジグソーパズルが出てた気がするなーと思って、 ebayで探して購入しました。 組み立てずに箱に入ったままですけどね(笑)」

 

04. Andy Warholのバナナ型食器

Andy Warholのバナナ型食器

「これもウォーホルですが、珍しく“花”ではなくあの有名な“バナナ”ですね。 形もバナナの形をしているところが可愛いなと。 これでバナナスプリットを食べようかなと思って。 これもebayで買いましたね。これもそんなに高くなかったです」

 

05. Damien Hirstのマグネットセット

Damien Hirstのマグネットセット

「これは“Other Criteria”で買ったんですけど、 1個ずつで使ったら全然つまらないものなんだけど、 この全体の感覚で配置するとダミアン・ハーストの 作品みたいになるというのが面白いなって思って。 無機質なパッケージもいかにもな感じで」

 

 

06. Tom Sachs(トム・サックス)のトランプ

Tom Sachsのトランプ

「これはトランプで、トム・サックスの作品が1枚1枚柄になっているやつで、 パリのコレットが企画したものですね。 トム・サックスは彼のアナーキーな スタンスが作品にも現れていて好きです。 本人が作品を実際に使ってるのも面白いですよね」

 

07. Marc Quinn(マーク・クイン)のリトグラフ

Marc Quinnのリトグラフ

「マーク・クインも好きなアーティストのひとりです。 他にもあるんですけど彼の作品は全体的に好きですね。 彼は自分のホームページでオンラインショップもやっているので、 頻繁にチェックしています。 この作品もそのオンラインショップで購入しました」

 

08. Andy Warholのお皿

Andy Warholのお皿

「これもウォーホルの“花”シリーズを落とし込んだお皿です。 “キャンベル缶”のシリーズだったり、 “マリリン・モンロー”のシリーズのグッズっていうのは いっぱい出てるんですけど、その辺りは興味がないので、 “花”シリーズのものばかり探してます」

 

09.森山大道のヌードトランプ

森山大道のヌードトランプ

「トランプは結構好きなのでいろんなものを買ってるんですけど、 ヌードトランプを一時期探していて。 森山大道が作ってるんだって思って買いました。 どういう経緯で出たものかはわかりませんが、 森山大道がこういうものを作ってるていうのが面白いですよね」

※2015年03月発行『i bought VOL.09』に掲載された記事です。

※価格・販売状況は掲載当時のものになります。

 

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"堅苦しさをまったく感じさせない、日常に溶け込むアート 藤原ヒロシの目に止まったアートグッズ"

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