土岐麻子、tofubeats 、Ykiki Beatらの聴きまくった1枚
どんなジャンルであれ、音楽を生活と切っても切り離せない、というクリエイターが数多く存在する。
365日の中で、いろんなシチュエーションになったりいろんな気持ちになるのだから、その時々で聴く音楽も多種多様になるだろう。
そんな中でも、一番自分の気持ちに寄り添って、メロディーやメッセージと届けてくれた、“聴きまくった1枚”を土岐麻子、tofubeats 、Ykiki Beat、かせきさいだぁ、Licaxxx、日暮愛葉らクリエイターに紹介してもらった。
目次
TRACK. 01 土岐麻子
『Bird Call』
Vi Redd
購入形態/CD
購入場所/忘れましたが、ネットで
購入時期/6月頃
購入価格/¥1,000ほど
「この作品の成り立ちやジャズとして名盤かといったことはわからないが(ご興味のある方はぜひ検索を)、フィーリングにあふれたサックスと歌唱で、それはもはや音符でなく詩に聴こえる。とくに『SUMMERTIME』の歌を何度も聴いた。あ、この方、女性です」
土岐麻子(シンガー) Cymbals の元リードシンガー。解散後、ソロ始動。ソロデビュー10周年の今年、「STANDARDS in a sentimental mood ~土岐麻子ジャズを歌う~」をリリース。12月に東名阪でワンマンライブを開催 |
TRACK. 02 MARTER
『Repave』
Volcano Choir
購入形態/AAC
購入場所/iTunes Store
購入時期/2014年4月
購入価格/¥1,500
「Bon iverの『For Emma, Forever ago』で大ファンになってしまったJustin Ve
rnon参加の別プロジェクト。よりバンドサウンドが増した印象だが、深いギターリフと大自然を感じさせる壮大な世界観はBon iverにもまったく劣らず。今住んでいる長野県内を車で移動する時は、これ以上にフィットする音はない」
マーター(アーティスト) Jazzy Sport Productions所属。作詞作曲、アレンジ、プロデュース、ヴォーカル、演奏すべてを自身で手掛けるアーティスト。10月17日にアルバム「SONGS OF FOUR SEASONS」をリリースしたばかり |
TRACK. 03 山川明男
『UNDER GREAT WHITE NORTHERN LIGHTS』
THE WHITE STRIPES
購入形態/MP3
購入場所/Amazon
購入時期/2011年頃
購入価格/¥3,314
「10周年を記念して制作されたライブ版CD。この後、バンドは解散してしまいましたが、このライブ形式の迫力がスゴくて数年前にリリースされたものなんですが今でも聴き入ってしまいます。また、DVD付きCDではライブ映像も観れるのでそちらも圧巻です。Jack WhiteとMEGの息の合った演奏に注目してしまいます」
山川明男(TNP PR) 東京ブランド・nonnative、hoboを軸に英国ブランドFolkやGENERIC SURPLUSのPRを担当。また中目黒のセレクトショップ・vendorやコンセプトショップ・ROOTS to BRANCHESのPRも行う |
TRACK. 04 YOSHIROTTEN
『CA LI FOR NIA』
LAska
購入形態/CD
購入場所/僕はもらいましたがAmazonで買えます
購入時期/2014年5月
購入価格/買うと¥2,700
「友人の紹介でジャケットデザインをさせてもらったLASKAの日本デビューアルバム。普段L.A.でESPというバンドで活動中のASKAちゃんが西海岸のトラックにあえて日本語で歌った、かなり気持ちのいい逆輸入J-POPアルバムです! PIXIESやレッチリのメンバーも参加する14曲は聴いてると西海岸にいるような感覚に!」
ヨシロットン(アートディレクター/グラフィックアーティスト) 東京を拠点にしながら、NY ACE HOTElの内装やMercedes Bentz Fashion week等のアートワークなどからJAXAとのコラボレーションまで国内外で幅広く活動中。2014年ベルリンでも作品発表を行った |
TRACK. 05 BINGO
『BLACK LIGHT SPIRAL 』
UNTOLD
購入形態/WAV
購入場所/Juno
購入時期/2014年の2月か3月だったと思います
購入価格/CDですと¥2,000
「Post Dubstepで名を馳せたロンドンのプロデューサーUNTOLDのデビューアルバム。Hemlock Recording主催していたり、老舗レーベルから多数のリリースもあるのでこれがデビューアルバムということにまず驚き。ロウハウス、インダストリアルテクノ、ゴルジェなどを踏まえた凶悪ハードテクノに脳を激しく揺さぶられます」
ビンゴ(HABANERO POSSE) SEXY BASS&DIRTY GHETTO MUSICを掲げるDJ/プロデューサーユニット・HABANERO POSSEの片割れ。DJ&トラックメイキングにおけるディレクションを担当。オリジナル/リミックス音源のみの作品集を発表したばかり |
TRACK. 06 橋本孝裕
『Nightclubbing』
GRACE JONES
購入形態/CD
購入場所/bonjour records
購入時期/2014年2月
購入価格/¥2,500くらい
「ハリソン・フォード主演『フランティック』の劇中で流れてたのが『I’ve seen that before』って曲で、インサートののタクシーの中、クラブ、電話口の向こうに必ずこの曲が流れてて、気になってアルバムを購入しました。当時流行していたレゲエのリズムを取り入れた曲調はどの曲もキレがあって心地よく車でよく聴いてます」
橋本孝裕(ヘアメイクアップアーティスト) SHIMA所属。メンズ、レディースを問わず、さまざまなファッション誌や広告、CM、カタログ、SHOWの他、数多くのミュージシャンや俳優・女優、タレントなどのヘアメイクも多数手掛けている |
TRACK. 07 夏目知幸
『BURN YOUR FIRE FOR NO WITNESS』
Angel Olsen
購入形態/CD
購入場所/わ、忘れました
購入時期/発売してすぐ
購入価格/こちらも忘れました……
「この作品は、決して軽い内容ではないにもかかわらず、なぜだかいつもゆったり聴けたので、自然と今年一番聴いた作品となりました。歌われている内容というより、歌や楽器の音色そのものの熱量が僕にとってとても心地いいものだったのかなと思います。休めるけど、退屈じゃない場所を見つけたような感じがする1枚ですね」
夏目知幸(シャムキャッツ ヴォーカル&ギター) 2014年3月「AFETR HOURS」リリース。ネオアコの新解釈と言える現代的なサウンドと生まれ育った町を舞台にしたコンセプチュアルな内容の融合が高い評価を呼ぶ。積極的にライブ活動を行いながら現在は新作を制作中 |
TRACK. 08 Achico
『I Never Learn』
LYKKE LI
購入形態/CD
購入場所/Amazon
購入時期/2014年5月
購入価格/¥1,000くらい
「今年もっとも聴いたアルバム、というのは難しい……。声が大好き!ということでDavid Lynchとのコラボも最高だったこの作品。少女性という言葉を使うのが陳腐なくらい、残響にも残り続ける声の芯がイノセントで美しい。自身の失恋の詞ですが、言葉と声にちゃんと距離があって、メロディーも物悲しすぎず、そのバランスも大好きです」
アチコ(Ropes) Ropesのヴォーカリスト。海外アーティストのツアーサポート等も行い、2013年ミニアルバムをリリース。さまざまなジャンルのミュージシャンの客演も行う。2015年リリースに向けてアルバムを鋭意制作中 |
TRACK. 09 BudaMunky
『Numbers』
Nicholas Payton
購入形態/CD
購入場所/TOWER RECORDS 新宿店
購入時期/2014年9月
購入価格/¥2,000くらい
「これはJazzのアルバムなのですが、1枚通して、ほぼ同じ温度でずっと流して聴けます。Nicholas Paytonはトランペッターなのですが、今作はフェンダー・ローズを中心にプレイし、ビートプロデューサーのDJ Harrisonによるバンド・Butcher Brownがバックバンドで参加していて、HipHop世代の俺でもすごい聴きやすい良いアルバムです」
ブダモンキー(ビートメイカー) 今年9月にUSの老舗レーベルDelicious Vinylから「Soul Quest EP」をリリースし、L.A.での活動も再始動させたビートメイカー。Sick TeamやGreen Butterのメンバーとしての活動でも知られる |
TRACK. 10 VERDY
『Bless Off』
THE SHRINE
購入形態/CD
購入場所/45 REVOLUTION
購入時期/2014年4月
購入価格/¥1,800
「1st アルバム『primitive blast』で衝撃を受け、待ちに待った2ndアルバムが今年の春にリリースされ、今年もっとも聴いた今作。前作の思いっきりBLACK FLAGとBLACKSABBATHを掛け合わせたような痛快SKATE ROCKからちょっぴり大人になったSKATE HARD ROCKが最高な1枚です!」
ヴェルディー(グラフィックデザイナー) VK DESIGN WORKS。1987年生まれ。主に音楽シーンのグラフィックデザインを制作し、その制作物はマーチャンダイズからジャケット、ポスターなど多岐にわたりミュージシャンからの信頼も厚い |
TRACK. 11 MINORxU
『NOW IS WHAT MATTERS NOW』
GAMEFACE
購入形態/CD
購入場所/Amazon
購入時期/2014年5月
購入価格/¥2,037
「emo全盛の時代、『先生! Gamefaceはemoに入りますか?』『メロコアじゃねーの?』みたいな議論が交わされ、名emo写真集『THE UNHEARD MUSIC』に載ってるからemoでいいんじゃないかという風潮になるも、なかなか周りに賛同者が現れず10数年。この新譜で、彼らはさまざまなものを繋ぐミッシングリンクだったのだと再認識」
ミノル(映像作家) 1978年生まれ。mouse on the keysのDVD作品やenvy、Gotch、LOSTAGE、Ropes等のMVを手掛ける。昨年、チャットモンチー「ふたりじゃない」、映画「横山健〜疾風勁草編〜」の2本の監督作品が劇場にて公開された |
TRACK. 12 Licaxxx
『In The Pocket』
N’gaho Ta’quia
購入形態/CD
購入場所/TOWER RECORDS渋谷店
購入時期/2014年5月
購入価格/¥2,160
「sauce81の新プロジェクトN’gaho Ta’quia。“仮面の男に支配される過去と未来が交錯する架空の街Woozie Townのためのサウンドトラック”というコンセプトで制作されてて、ブラックミュージックの要素たっぷりで、縒れるビートがまるで生きているかのように絡み合うサウンドから、涼しげで街に馴染むサウンドまで、聴き応え十分です」
リカックス(DJ) 1991年生まれ。ビートミュージックを中心にファンキーかつ骨太なプレイを心掛けたDJスタイルで都内を中心に全国のあらゆるジャンルのパーティーに出演。block.fmにてパーソナリティーなども行う |