大森靖子、古舘佑太郎、荒井岳史ら16人の90年代CDジャケットとレビュー

90年代のCDを懐かしのジャケットと共に、大森靖子、古舘佑太郎、荒井岳史、VIDEOTAPEMUSIC、ayU tokiO(猪爪東風)ら16名の希悦アーティストによる豪華レビューを紹介。

i bought編集部

目次

Hi-STANDARD「ANGRY FIST」

      Hi STANDARD「ANGRY FIST」    

fazerock from HyperJuice

DATE/購入時期
2006年7月(くらい……?) 
LOCATION/購入場所
DISK UNION 吉祥寺店
PRICE/購入価格
¥2,000くらい
FORMAT/購入形態
CD

「この作品はこれまでにレビューしつくされていると思うので、自分のことも絡めつつ……。最初に聴いたのは2006年……16歳くらいだったかな。当時は、後追いだったので『どうして自分はあと10年早く産まれてこなかったんだ!』なんて悔しく思ったりもしましたが、今でもカッコイイ彼らを見るとそんなことを思っていた自分をぶん殴ってやりたくなります。とにかく1枚通してジェットコースターのようなアルバムです。僕が一番最初にハイスタに触れたきっかけとなるCDは『MAKING THE ROAD』だったんですが、その次に聴いたこのアルバムがあまりに衝撃的で、その影響は現在の僕自身の活動であるハイパージュースのギグにも見受けられるかと思います(笑)。今では制作の合間、車の中でもよく聴きますし、これだけ聴いているのに聴くたびに毎回ワクワクさせてくれる名盤です。とりあえずみんな1回は、指にマッキーで“P・U・N・K”って書きますよね」
fazerock from HyperJuice

fazerock from HyperJuice(DJ/TRACKMAKER)

1990年生まれ。DJ。数多くのアーティスト、アイドルなどのプロデュースからリミックスを手掛ける傍ら、相棒であるharaとともにHyperJuiceとしてもアクティブに活動中。初のフィジカル作品「HyperJuice – Lights」が絶賛発売中 

THE ORB「u.f.orb」

THE ORB u.f.orのCDジャケット

櫻木大悟

DATE/購入時期
2016年3月14日
LOCATION/購入場所
iTunes store
PRICE/購入価格
¥2,100
FORMAT/購入形態
WAV

「アレックス・パターソンで知られるジ・オーブはイギリス出身のアンビエント、テクノなどを作るおじいさんたちです。数々の作品がリリースされてますが、今回は’90年代の音楽ということでこちらを紹介。1994年に産まれた私よりも2歳ほど年上、1992年リリースのこの2ndアルバムが、この『u.f.orb』。個人的にお気に入りな3曲目の『BLUE MOON』では、プログレッシヴロックの作曲家としても知られるスティーブ・ヒレッジ氏も参加されてございます。もっちもちのキックがご褒美でありながら、遠い宇宙に想いを馳せるピュアな想像力が、アンビエントミュージックの角度からテクノを表現した、まさにNASAもビックリの大名盤。人間の内面と宇宙観が直結した、今回のこの企画の趣旨である“’90年代の音楽”ではありますが、2010年代となり、発売から20年以上が経ってしまった今聴いても、まったく衰えを知らないユニークな音世界である」
櫻木大悟

櫻木大悟(D.A.N)

D.A.N.のVo.・Gt.・Syn.を担当。2014年に市川(Ba.)と川上(Dr.)の3人で結成。4月20に1stアルバム「D.A.N.」をリリース予定。5月20日には渋谷WWWにて、リリースパーティーとして初となるワンマンライブを行う

小沢健二「LIFE」

小沢健二「LIFE」CDジャケット

佐野遊穂

DATE/購入時期
1994年8月頃
LOCATION/購入場所
えーと、ほんとに覚えてないけど、
吉祥寺の新星堂辺りじゃないかなぁ……
PRICE/購入価格
税込¥3,000くらい?
(消費税はもちろん3パーセント)
FORMAT/購入形態
CD

佐野遊穂

佐野遊穂(ハンバート ハンバート)

1998年、佐藤良成とのデュオとして結成。ヴォーカルを担当。海外の伝統音楽系ミュージシャンたちとの共演多数。テレビ・映画・CM などへの楽曲提供も多く、現在はミサワホームCMソング「いついつまでも」オンエア中

Dr.Dre feat. Snoop Doggy Dog「Nuthin’But a“G”Thang」

Dr.Dre feat. Snoop Doggy Dog「Nuthin’But a“G”Thang」

RITTO

DATE/購入時期
2000年頃  
LOCATION/購入場所
沖縄の波の上ミュージック
PRICE/購入価格
¥2,000くらい
FORMAT/購入形態
CD

「2000年、ミレニアムと騒いでた頃、僕は15〜16才で何気ないことがきっかけでラップ、ヒップホップを体感して独自の見方で音楽に触れてから16年が経ち、今日も色褪せることなくヒップホップの衝撃は僕の生きがいにもなってる。その中でもクラッたのが1992年発売のドクター・ドレの1stアルバム『The Chronic』から『Nuthin’But a“G”Thang feat.Snoop Doggy Dog』。僕なりのドキドキ感とワクワク感から観た憧れはドープすぎた。ジワジワと心地よいリズムにもってかれ、怪しいベースがブンブン鳴り響く。そして、ミュージックビデオでのロサンゼルスでの光景に釘付けになり、文化の違いよりもただただ『すごい』『カッコいい』としか思えなかった。10代のガキには目に良かった。沖縄育ちということもありコノ曲は、西海岸の名残やり空気感を漂わすには最高な曲だった。車に乗り、風を浴び、国道58号線をひたすら走り続けるんです。G FUNKとともに。やっけーyo」
RITTO

RITTO(沖縄県那覇市出身 AKAZUCHI REC 所属)

人間、59式、沖縄県石垣島生まれ、那覇は曙ゲトー育ち。幼い頃からギタリストである父親の影響で音楽と隣り合わせの生活を送る。17歳の頃にラップをスタート。2009年、仲間とともに「赤土」を結成、破壊と再生を繰り返す

MEGA CITY FOUR「MAGIC BULLETS」

MEGA CITY FOURの「magic bullets」CDジャケット

加藤修平

DATE/購入時期
2015年11月    
LOCATION/購入場所
HMV record shop online
PRICE/購入価格
¥1,500くらい
FORMAT/購入形態
CD

「僕が生まれる1年前の、1993年リリースのメガ・シティ・フォー(以下MC4)の4thアルバム。最近手に入れたばかりなので紹介します。MC4は1stの印象だとUKメロディックパンクとして語られることが多く、ドライヴやフートンスリーカーが影響元だったり、影響下にあったりしたのかなーと感じることもあります。しかし、3枚目やこのアルバムからはダイナソーJr.やティーンエイジファンクラブなど、パンク以外のインプットがあったことを確信させるメロディーやギターフレーズが炸裂していて、MC4は’90年代のハイブリッドな音を作るバンドだったことを感じさせます。それでも、彼らの一番にあるのはパンクだったと思うし、ウィズ(ヴォーカル・ギター)にとっては鉛色の毎日を撃ち抜く手段がMC4だっただろうと思います。ダンスミュージック以外クソで、愚直なパンクバンドに陽の目なんか当たらなかった時代のパンクバンドは、今この時代だからこそ陽の目を浴びるべき」
加藤修平

加藤修平(NOT WONK)

北海道は苫小牧という排気まみれの工業都市でNOT WONKを結成。KiliKiliVillaからレコードをリリース。 5月25日にニューシングル「DisOrdinary」を7inchアナログでリリース、夏には2ndアルバムを発売する予定

DMX & ピアニカ前田「Tokyo Duv Story」

DMX & ピアニカ前田「Tokyo Duv Story」

VIDEOTAPEMUSIC

DATE/購入時期
2004年頃    
LOCATION/購入場所
国分寺の珍屋
PRICE/購入価格
¥1,000くらい
FORMAT/購入形態
CD

「1995年にリリースされたダブマスターXさんとピアニカ前田さんによる作品です。昨年リリースした私のアルバム『世界各国の夜』の中で、このCDの2曲目に入っているYOUさんがヴォーカルのバージョン『東京狼少女-Tokyo Luv Story featuring YOU』をカバーしました。岡崎京子さんによる東京タワーの描かれたジャケット、アダルトなサウンド、歌詞、その他諸々すべてから自分のイメージする’90年代の東京の大人の夜の空気が漂ってきます。といっても、’90年代の大半は私は小学生でしたので、主に泥だんごをつくったり、公民館で卓球したり、Jリーグチップスのおまけのカード集めに夢中で、実際に大人たちがどんな音楽を聴き、どんな夜を過ごしたのかというのはあくまで想像になってしまうのですが……。体験していないのに鮮明に思い出すことができる、音楽の中だけに存在するエキゾチックな’90年代の東京の夜がここにあります」
VIDEOTAPEMUSIC

VIDEOTAPEMUSIC(ミュージシャン/映像作家)

VHSの映像とピアニカを使ってライブをするほか、MV制作、VJ、DJなど活動はさまざま。MVは盟友ceroをはじめ坂本慎太郎、小島麻由美などジャンルレスに手掛ける。最新の音源作品はカクバリズムよりリリースされた「世界各国の夜」

MANIC STREET PREACHERS「GENERATION TERRORISTS」

MANIC STREET PREACHERSTITLE  「GENERATION TERRORISTS」

WSZ80 a.k.a LEF!!! CREW!!! 

DATE/購入時期
1993年 
LOCATION/購入場所
Virgin Mega Store関内店(!?)
PRICE/購入価格
覚えてない
FORMAT/購入形態 CD

「厳密にこの作品及びマニックストリートプリーチャーズ、通称マニックスにハマったのは発売当時ではないと思う。ただよく考えてみると、自分の持つパンク的要素の多様さとそれに相反するが持ち合わせてしまってる愚直さは、彼らこそがルーツな気がする。自分が今も崇めるパンクヒーローのジョー・ストラマーやジェームス・チャンスよりも実は、マニックスのリッチーによる4REAL写真や、彼らのビッグマウス、起こす行動に潜在的に喰らってたことが俺の最初のパンク的衝撃であり今でも核(コア)なのかもしれない。『Motown Junk』のイントロからのギターリフにはいまだに奮い立つし、『You Love Us』のサビは今でも無我夢中でシンガロングできる。そして『Motorcycle Emptiness』という楽曲に関しては究極なまでに素晴らしく、俺にとってのこの作品こそが偉大なる’90s、ジャンル不問で語るべき、今でも心躍る最高のロックンロールであります」
WSZ80 a.k.a LEF!!! CREW!!!

WSZ80 a.k.a LEF!!! CREW!!! (BAND/DJ/TRACKMAKER/ORGANIZER)

2015年までの複数メンバーを率いたLEF!!! CREW!!! を完全に終わらせ、核であるWSZ80のソロバンドとして遂にライブ(演奏)セットへと変貌を遂げたレフクルー。本当のスタートはここから始まる!!! http://wsz80-lefcrew.com

Flaming Lips 「ZAIREEKA’」

Flaming Lips 「ZAIREEKA’」

スギム

DATE/購入時期
1997年11月   
LOCATION/購入場所
心斎橋TIME BOMB
PRICE/購入価格
¥3,500くらい?
FORMAT/購入形態
CD

「ある日、レコード屋に行ったら、大好きなフレイミング・リップスの新譜が並んでた。今でこそフェスのトリを務めることのできる大物バンドに成長したけど、当時、日本の音楽雑誌はフレイミング・リップスなんてまったく取り上げてなくって、新譜がリリースされるなんて知らなかったんで驚喜した。しかも4枚組。ワクワクして家に帰って聴いたら、1枚目はドラムとベースがドカドカ鳴ってるだけ。あれっ? 2枚目は無音で、たまに『あぁ〜』というコーラスが入ってるだけ。なんじゃ? 理解できない。4枚目を聴いてやっとわかった。これは4枚同時に再生して初めて楽曲として聴くことができる作品や! 今ならアプリをダウンロードしてミックスしちゃえば簡単だし、そんなに苦労しなくっても誰かがミックスしたのがYouTubeなんかに上がってるでしょう。当時は友達と何とかCDラジカセ4台を用意し『せーの!で再生』。苦労した甲斐があって感動もんでした」
スギム

スギム(歌手&チンカースングライター)

音楽経験のまったくなかったサラリーマンが、突然 音楽活動を始め42歳で脱サラ。音源化は不可能と言われていた曲の詰まった1stアルバムを昨年末にリリース。いろんな意味で、今、最も危険なアーティストと話題

CLOUDBERRY JAM 「CLOUDBERRY JAM」

CLOUDBERRY JAM

鈴木早織

DATE/購入時期
2002年くらい   
LOCATION/購入場所
TOWER RECORDS 渋谷
PRICE/購入価格
¥2,500くらい
FORMAT/購入形態
CD

「この音源はリアルタイムではなく、2000年代に入ってから購入して初めて聴きました。その頃は私まだティーンズで、インディー音楽をちょうど聴き始めた頃でしたね。当時『COOKIE SCENE』という音楽雜誌の付属CDやレビューを聴いたり見たりして、インディーズをあさりまくっていたのですが、同時に’60sロックも遡って聴いていました。そんな中で見つけたのがこのクラウドベリージャム。同じスウェーデン出身のカーディガンズほどヴォーカルが甘ったるくなく、ビートルズとストーンズのような違いが楽しめたのです。このアルバムの中で有名な曲は『Elevertor』ですが、私は甘酸っぱいメロディーとキャッチーな管楽器のバランスが絶妙な『Scorch』のほうが好きでした。リアルタイムで実体験していなかっただけに、’90年代東京の音楽シーンはどんなだったんだろう~と思いを巡らせながら、ちょっと背伸びする感覚で聴いていましたね」
鈴木早織

鈴木早織(ミュージシャン)

2004年に姉妹で結成したTHE SUZANのVo.&Gt.。活動拠点をNYから東京に移し、ソロ活動を開始。3月9日に豪華ゲストも参加する初のソロアルバム「イーストリバー」をリリースした。http://saorisuzukimusic.com

THE HIGH-LOWS 「バームクーヘン」

THE HIGH LOWS 「バームクーヘン」CDジャケット

安部勇磨

DATE/購入時期
2006年くらい  
LOCATION/購入場所
三軒茶屋の今は無いレコード屋さん
PRICE/購入価格
900円とか? だったような
FORMAT/購入形態
CD

「今回いただいたこの企画のお題が’90年代の音楽ということで、’90年代ギリギリの1999年に発売されたアルバムです。僕は発売された当初ではなく、2006年くらいの高校生の頃に出会い、出会ってからはずっと聴いていたアルバムです。今でもたまに聴いてしまいます。ザ・ハイロウズのアルバムは他にもいろいろ聴いてきたんですが、僕はこの『バームクーヘン』が1番好きかもしれません。理屈とかずべてを超えてしまっている1枚だと思います。多分これから先100年後もいろんな人に聴かれているアルバムだと思います。もしどこかで何かを悩んでいる人がいたならば、このアルバムを貸してあげたいくらいです。本当に悩みとかどうでもよくなると思います。山や海や川みたいな存在のアルバムなんです。とにかくデッカくてカッコいいんです。初めて僕がロックンロールというものに騙されてしまった1枚です。本当に素晴らしいと思える大好きな作品です」
安部勇磨

安部勇磨(never young beach)

2014年春に、安部(Vo.&Gt.)と松島(Gt.)のユニットとして活動開始。同年に阿南(Gt.)、巽(Ba.)、鈴木(Dr.)が加入し、現体制の5人組に。6月には待望のニューアルバムが発売される。http://neveryoung.wix.com/2014

AEROSMITH 「A Little South of Sanity」

AEROSMITH 「A Little South of Sanity」CDジャケット

吉崎拓也

DATE/購入時期
1998年12月  
LOCATION/購入場所
新百合ケ丘のタハラ楽器
PRICE/購入価格
¥3,000くらい?
FORMAT/購入形態
CD

「’90年代といえば僕にとって、ポップミュージックと出会い、のめり込んだ時代。全盛期のオリコンチャートは面白かったし、ブリットポップと呼ばれたバンドやアメリカのポップスターたちには心を奪われました。そんな僕のスタート地点にある1枚が、中学生の頃、お小遣いで買ったエアロスミスのライブアルバム。’90年代は彼らにとって第二次黄金期と言われる時代なのですが、人間離れしたスタジアムヒーロー感をまといつつも、同時になんだかちょっと間の抜けた愛嬌があって、中学生でも背伸びせずに聴けるロックバンドとして、レールの外に連れ出してくれました。ちなみに、グッドワープのギター(藤田)とは彼のメールアドレスがエアロの曲名だったことから仲良くなりました。(彼はこのアルバムのジョー・ペリーのギタープレイについて、何分何秒のあのフレーズが~、と細かく把握していて若干引きました……)。今もツアーの移動中に車内で大音量で流している、心躍る1枚です」
吉崎拓也

吉崎拓也(GOODWARP)

4人組ダンサブルポップバンド、GOODWARPのVo.。作詞作曲の他、アートワーク等も手掛け、聴く人の心をワープさせる音楽を日々追求している。3月16日にミニアルバム「FOCUS」をリリースしたばかり。http://goodwarp.jp/

くるり「もしもし」

くるり「もしもし」

古舘佑太郎

DATE/購入時期
数年前発見  
LOCATION/購入場所
DISK UNION
PRICE/購入価格
覚えてない
FORMAT/購入形態
CD

「僕が最も大好きなバンド“くるり”の幻のインディーズミニアルバム。1997年に発売されたもの。今では完全廃盤となってる。クルオ(※くるりにゾッコンな男たちの通称)にとっては超プレミアの音源。今でもヤフオクで軽く三万はする。何年か前に中古CD屋で見つけた時は本当に心踊った。いくらだったかなんて今では覚えてもいないけど、見つけた時はそんなこと気にもならなかった。’90年代も終わりの方、後の2000年代の音楽シーンにとてつもない影響を及ぼすバンド“くるり”が、ひっそりとこんなにも実験的で最恐のアルバムを作っていたとは’90s popシーンにいた誰が気づいていただろうか……とかなんとかかっこつけた言い方をしてきたが、僕にとって“くるり“という存在は偉大な神様であり、青春そのもので、そのバンドの初期から今日まで発表された作品すべてが大好きなのである」
古舘佑太郎

古舘佑太郎(ミュージシャン/役者)

16歳の時に幼馴染みとThe SALOVERSを結成しメジャーデビューを果たす。その後無期限活動休止発表後、ソロアルバムを発売し、映画「日々ロック」に出演、舞台「blue,blew,bloom」で初主演を務めるなど役者としても活躍

weezer「Pinkerton」

weezer「Pinkerton」CDジャケット

山口将司

DATE/購入時期
1996年9月    
LOCATION/購入場所
JEUGIA 高野店(現在は閉店)
PRICE/購入価格
¥2,000くらい
FORMAT/購入形態
CD

「1996年。僕は中学1年生。ロッキングオン誌を毎月血眼になりながら読み、少ない小遣いの中から吟味するのが日常でした。もちろん共有できる友達はおらず……。そんな中ふと目に止まったのがこのアルバム。M1『Tired Of Sex』からぶっ飛び、エアドラム、エアギター(当時ギター弾けなかったので木製バットをギターに見立ててプレイ!)しながらリピートしまくったのです。対訳を読んで思いを馳せ、リヴァース・クオモという男の情けなくも愛おしいに姿に自分を投影しながら……。しかし記憶では多分このアルバムは発売当初は失敗作扱いされていたはず。今ではみんなの愛する名盤になっているのだからわからないもんです。同じ年に発売されたブラッドサースティ・ブッチャーズ『kocorono』、翌年に発売されたヨ・ラ・テンゴの『I Can Hear The Heart Beating As One』、ペイヴメント『Brighten The Corners』と並んで、今なお聴きまくる宝物のような1枚」
山口将司

山口将司(bed)

2005年夏に京都で結成したバンド、bedのGt.&Vo。2016年3月9日に4枚目のアルバム「via nowhere」を3P3Bからリリース。「ライブ活動もマイペースですが地道に行っていますので是非チェックお願いします」

H Jungle with T「WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント」

H Jungle with T「WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント」

大森靖子

DATE/購入時期
1995年   
LOCATION/購入場所
DUKE(愛媛のCDショップ)
PRICE/購入価格
¥1,000くらい
FORMAT/購入形態
CD

「TK的フォークソング。番組の企画でダウンタウンの浜田雅功と、小室哲哉のコラボレーションによって制作された作品。シングルです。当時から好きだった曲だけれど、私が2014年にメジャーデビューして一度擦り切れていた時期、『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP 20周年大感謝祭』という年末の特番で’90年代にヒットチャートのトップを飾ってきたスターたち(ダウンタウン、GACKT、河村隆一、小室哲哉、鈴木亜美、 PUFFY、MAX、TMなど。敬称略)がそれぞれの人生を乗り越えた上で番組のクライマックスでこの歌を合唱していて、『流れる景色を必ず毎晩みている 家に帰ったらひたすら眠るだけだから ほんのひとときでも自分がどれだけやったか 窓に映っている素顔を褒めろ』という歌詞を聴いたら涙が止まらなくなり、録画を何度も何度も繰り返し観た。ひとまわり景色をみて、がんばった自分を肯定できる応援歌」
大森靖子

大森靖子(ミュージシャン)

愛媛県松山市出身、武蔵野美術大学卒。大学進学をきっかけに上京し、さまざまな場所で行なう弾き語りライヴが口コミで話題にとなる。結婚、出産を経て3月23日にメジャー2ndアルバム「TOKYO BLACK HOLE」発売!

JUDY AND MARY 「POP LIFE」

JUDY AND MARY 「POP LIFE」のCDジャケット

ayU tokiO(猪爪東風)

DATE/購入時期
1998年6月    
LOCATION/購入場所
BOOK OFF
PRICE/購入価格
¥500くらい
FORMAT/購入形態
CD

「JUDY AND MARY2枚目のミリオンセラータイトルだそうです。この頃の音源は今のものと並べて聴いてもあまり古く感じないです。大変な難産であったというこのアルバムですが、メンバーそれぞれの作曲、YUKIによる作詞、Tack and yukkyによる作詞(YUKIとTAKUYAの共作)、と、ひと通りの創作パターンがさまざまなタイプの楽曲の中で繰り広げられていて聴き応え十分です。前作での大成功の後、とまどい揺れ動く心、その中で産み出されていった楽曲たちなのだなーと、考えつつ聴いてみても大変興味深い内容です。音楽に夢のある時代、その裏に存在した苦しみがバッチリ記録されている貴重なJポップロックアルバムだと思います。YUKIちゃん、超スターだったし。YUKIちゃんの歌詞がだんだん現実離れしていく感じが最高です。遠いです。作品(アルバム)ごとに少しずつ性格の違う彼女の歌詞ですが、この頃のYUKIちゃんが一番切なくて好きです」
ayU tokiO(猪爪東風)

ayU tokiO(猪爪 東風)(ミュージシャン)

猪爪東風(イノツメアユ)によるソロ・プロジェクト。ヴォーカル、演奏、ソングライティングやアレンジ、自らエンジニアも手掛けるマルチな才能を持った新世代のポップ・マエストロ。5月11日に待望の1stアルバム「新たなる解」をリリース。http://www.ayutokio.net

米米CLUB「K2C」

米米CLUB「K2C」CDジャケット

荒井岳史 

DATE/購入時期
1992〜3年だったかと思います
LOCATION/購入場所
地元、北区十条の小さなレコード屋
PRICE/購入価格
¥2,500くらいだったかな?
FORMAT/購入形態
CD

「1991年に発売された6枚目のアルバムで、当時CMでかかってた『KOME KOME WAR』なんかも収録されてるので知ってる人も多いと思います。これが発売された時、僕は中学生だったかな。もともとは4つ年上の兄貴の影響で米米クラブにハマった時期があり、それがきっかけで地元、北区十条の小さなレコード屋で買った1枚です。 米米クラブというと、華やかな衣装で、人数も多くダンサーやコーラスまでがいる豪華なステージが象徴するように、ファンキーな楽曲が多い印象が強いですが、よく聴いてみると一聴するだけではわからない、かなり高尚なポップスの作りをしていて、本当に長く心に残る作品が多いんです。このアルバムに収録される『Troubled Fish』、『Simple Mind』、そして代表曲のひとつとされる『Sure Dance』は本当に名曲だと思います。発売されてから20年以上が経った今でもすごさを実感できる楽曲が揃ったアルバムですね」
荒井岳史 

荒井岳史(the band apart)

the band apartのGt.&Vo.。近年ではバンドの活動に加え、ソロの企画イベント、バンド形態やアコースティックスタイルでのライブを精力的に行う。2ndアルバムを2月にリリースし、4月からはソロのワンマンツアーも控えている

 

 

※2016年03月発行『i bought VOL.12』に掲載された記事です。

※価格・販売状況は掲載当時のものになります。

 

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