THE BAWDIES、大沢伸一、80KIDZらのおすすめのヘッドフォン
音楽は私たちの生活に決して欠かせないもの。
ポータブルオーディオプレーヤーやスマートフォンのおかげで、いつでもどこでも音楽が楽しめる時代になった。
音楽がより身近になった今だからこそ、音の世界をもっと深く堪能したい。
そのためのオススメのヘッドフォンをエキスパートたちに紹介していただこう。
目次
001: TAXMAN(THE BAWDIES)
SONY MDR-CD900ST
レコーディングスタジオには必ずといっていいほど置かれているプロフェッショナル仕様の定番ヘッドフォン。音に誇張がなく、フラットな状態での音響を確認できる。
「丈夫だし、案外リーズナブル。壊れたら修理しながら使っています」
「僕が普段から愛用しているのが、このソニーのヘッドフォン。すべての音がとてもナチュラルかつフラットに聴こえるので、音作りのひとつの基準になるんです。だから、例えプライベートで音楽を聴く時でも、このヘッドフォンを使っていたい。自宅にはヴィンテージのスピーカーもありますが、新しくレコードを買ってきた時は、まずはこのヘッドフォンで聴いてみます。そうするといろいろと気づくことが出てくるんです。特別な機能が付いているわけでもないし、デザイン的に尖っているわけでもない。むしろ、音もルックスもまさしくスタンダード。それが長く愛用できる理由かもしれません。大きなアップデートをせず、ずっと続いているモデルなので、変わらず安定した音を聴き続けられるというのも魅力ですね」。
タックスマン (THE BAWDIES)
2004年に結成したロックバンド、THE BAWDIESのギタリスト。 12月3月にニューアルバム「Boys!」を発売し、全国ツアーもスタート。ツアーファイナルは3月29日日本武道館。
002: 大沢伸一
SENNHEISER HD-25-1 / Pioneer HDJ-C70
右が愛用のSENNHEISER。ニュートラルな音質がDJに向く。左はSENNHEISER好きな大沢氏の意見が反映されたと思しきPioneerの新モデル。国内メーカーのDJ用ヘッドフォンとしてはかなり小さいサイズ。
「シンプルなデザインがいい。音はいい意味で癖がなくフラットという感じです」
「基本的に仕事以外で音楽を楽しむ時はスピーカーを通して聴きます。DJ以外でヘッドフォンを使うのは、移動中に音のチェックをする時が多いですね。ゼンハイザーのこのモデルは、もう6台目になります。壊れたり失くしたりする度に同じものを買っています。作りが簡単で壊れにくく、パーツごとに交換できるのも便利。定番モデルなので製造中止になる心配もないし、海外でも手に入るのもメリットです。愛用しているDJは多いですよ」。
大沢伸一(ミュージシャン)
’93年のデビュー以来、MONDO GROSSO、ソロ活動を通じて、革新的な作品をリリースし続けている音楽家、プロデューサー、DJ、選曲家。国内外を問わず、多くのミュージシャンの楽曲のプロデュースやリミックスを手掛けている
003: DJ MAAR
SOL REPUBLIC MASTER TRACKS
世界初の交換・取り外しが可能なイヤークッションを採用したモデル。ワイドで軽量に設計されたクッションは耳に快適にフィット。パワフルで深みのある低域とクリアなヴォーカルを再現できる中域が魅力。まるでクラブにいるような音響に包まれる
「DJ用にいつも使っているヘッドフォンはあるのですが、リスニング用にはとくにこだわってきませんでした。でも、このソルリパブリックのヘッドフォンを使ってみて、あらためてリスニング用もいいなと思いましたね。低音域がしっかりしていて、あたかもカーステレオで聴いている感覚。クラブでしか味わえない“ブーン”という超低音も感じられるのが驚きです。今時のヒップホップやダンスミュージックを聴くには抜群にいいですね」。
ディージェー マー(ミュージシャン)
DEXPISTOLSとしてDJ DARUMAとともに活動。日本をはじめ、海外の数多くのクラブでDJとしてプレイし、シーンに大きな影響を与えている。近年では、ShigeoJDとFake Eyes Productionというプロジェクトを立ち上げ活動している
004: CHAKI(THE LOWBROWS)
SENNHEISER HD-25-1
解像度が高く、良質な低音を奏でるHD25は世界中のDJから愛されている逸品。高い遮音性とコンパクトな外観から、モニタリングだけでなく、ポータブルとしての利用価値も高い。頑丈で密閉型の構造は、外部騒音を驚くほど低くし、サウンドのプロにとってのスタンダードモデルと呼ぶにふさわしい
「外でも音楽を聴くことが多いので、ヘッドフォンは必須です。喫茶店でコーヒーを飲みながらタバコを吸って音楽を聴くのが好きなのですが、ヘッドフォンを忘れたら近くで探して買ってしまうほど。このヘッドフォンはキャップをかぶっても邪魔にならないコンパクトサイズ、そのわりに音質がいいので、外出時に愛用しています。でも僕にとって大事なのは機材より聴くシチュエーション。クラブ帰りにメロウな音楽を聴くのなんて最高ですね」。
チャキ(THE LOWBROWS)
Emiとともにエレクトロニック・ミュージック・デュオ、「THE LOWBROWS」を結成。その活動は国内外で高く評価されており、オリジナルアルバムをリリースする他、著名ミュージシャンのリミックスも手掛けている
005: ALI&(80KIDZ)
Pioneer HDJ-C70
DJブースでの使用に適したプロ仕様のヘッドフォン。ハウジング部のチャンバーと耳に密着するイヤーパッドで遮音性を高めており、正確なモニタリングが可能。
「かなり調子がいいので、今後はこれでいこうと思っています」
「DJをやる時はやはりヘッドフォンの見た目も気にします。その点、最近購入したこのパイオニアの新モデルは、ミニマルなデザインがお洒落。また、長時間回していると重たいヘッドフォンだと頭が疲れてくるのですが、これはコンパクトで軽量なのでとてもラク。やはり日本のメーカー製なので、日本人の頭に合っているんですかね。自宅スタジオで作業する時も愛用しています。ローエンドが出すぎないバランスの良い音質も僕好みです」。
アリ(80KIDZ)
エレクトロユニット、80KIDZのメンバー。数々の有名アーティストの楽曲のリミックスも手掛ける。今年4枚目のアルバム「FACE」を発売。2015年2月からは「80KIDZ『FACE』RELEASE LIVE TOUR」がスタートする
006: 和田博己
KEF M500
1964年に国産初の本格的ダイバーズウォッチとして登場したセイコーダイバー。こちらは4代目モデルで、シリーズの特徴でもある斜めのリューズが付く。これはリューズが腕に当たることを避けるための仕様。
「この機能的で普遍的なデザインが気に入っています」
「外で聴く必要がある時は、このヘッドフォンのセットを使っています。KEFのヘッドフォンM500をハイレゾ対応USB入力付きヘッドフォンアンプChord Hugoに接続。HugoとiPhoneをUSB接続して、iPhoneに入れたハイレゾ対応プレーヤーアプリ/オンキョーHF PLAYERでハイレゾ音源を再生する。これは非常に高音質です。インナーイヤーだと外界と遮断されて不安になるので、外の音も少し聴こえるセミオープンタイプを愛用しています」。
和田博己(オーディオ評論家)
1970年代初頭、鈴木慶一らとともにロックバンド「はちみつぱい」のベーシストとして活動。その後、音楽プロデューサーとして数々のアーティストの作品を手掛け、現在はオーディオ評論家として雑誌等で幅広く活躍中
007:月本えり
SENNHEISER× adidas Originals
スイスの時計メーカー、エニカ社が手がけた70年代製の自動巻きダイバーズウォッチ。最高水準の正確さに定評があり、堅牢なケースを採用したSHERPAシリーズはアメリカ空軍の公式と計にも採用された。インナーベゼルを回転させて使用する珍しいタイプ
「NIGOさんに影響を受けて、いろいろ教えてもらいながらDJの道に入りました。ヘッドフォンは機能性を重視しているのですが、このゼンハイザーとアディダスがコラボしたヘッドフォンは、音がとりやすいうえに見た目も抜群。ファッションにしてもカワイイものより男の子っぽいものが好きな私は、とても魅かれてしまいました。軽量なので着けていても疲れないし、コンパクトで持ち運びにも便利なので、重宝しています」。
月本えり(モデル/DJ)
有名雑誌の読者モデル、民放キー局のレギュラー出演など、さまざまなメディア登場を経て、現在はアパレルのプランニング業、DJなどで活躍中。 独自のセンスと感覚で我が道を行くスタイルは唯一無二の存在
※2014年12月発行『i bought VOL.08』に掲載された記事です。
※価格・販売状況は掲載当時のものになります。