ピース又吉直樹、葉月あやらが毎号買ってる雑誌
ピース又吉直樹、葉月あや達が毎号買う雑誌を紹介。
ここに登場するクリエイターたちは皆、いまも雑誌から刺激を受け続けている。雑誌はやはりクリエイションの源だ。
目次
藤本やすし
「雑誌の世界が狭くなり、閉じていっているように感じます。
仕事を頼まれても食指が動く雑誌は稀です。
昔のように野心的な雑誌が少なくなりました。
とはいえ、日本の雑誌デザインがいま世界で一番面白いのは確かです。
世界中の雑誌が日本のマネをしているようにも感じます。
毎号購読しているのは、たまたま全部マガジンハウスから出ている雑誌。
自分が仕事をしているからというわけではありません(笑)。
やはりコンテンツもデザインも新鮮味があり、挑戦している感じが伝わる。
そういうクリエイティブを刺激してくれる雑誌にはつい手が伸びます」。
magazine_ & Premium
「ターゲットを絞らないユニバーサルな雑誌です。
表紙をはじめ、レイアウトにも新しさを感じる。
上質なセンスを本気で追求している姿勢にも好感が持てます。
近年稀な創造力と野心にあふれた雑誌ですね」
magazine_ ku:nel
「新ジャンルを開拓した雑誌といえるでしょう。
写真を大きく大胆に使うことで、背景となる日々の暮らしに物語を感じさせてくれます。
ビジュアル誌はガイドかカタログ化するのが宿命ですが、この雑誌はそこに陥っていない」
magazine_ POPEYE
「リニューアルしてから毎号買うようになりました。
ユースカルチャーに関してこれを読めば大抵のことはわかります。
スタイリストの力もすごい。
いい雑誌の証拠である“ページをめくる手のもどかしさ”を感じられます」
藤本やすし(アートディレクター)
1983年にCAPを設立し、「VOGUE JAPAN」「BRUTUS」「Casa BRUTUS」などの雑誌やファッション広告のディレクション、デザインを手掛けるほか、原宿でギャラリー「ROCKET」を主宰
梶雄太
magazine_ Number
「昔からスポーツが大好きで、小学生の頃、『サッカーダイジェスト』のポスターを集めていたのを覚えています。
ずっと愛読しているのは、スポーツ誌の『Number』。
中でも高校野球の記事が面白いですね。
移動中にページを開くことが多いです。
雑誌はぼくにとって“好きの集まり”ともいうべき存在です」。
又吉直樹
magazine_ 文學界
「『文學界』、『新潮』、『すばる』などの文芸誌をよく読みます。
好きな作家の特集が組まれていたりすると買うようにしています。
ファッション誌もよく読んでいます。
最近、以前よりファッション自体への興味が薄れてきたように感じるので、誌面に並んだ服を見て物欲を刺激して、自分を奮い立たせています」。
又吉直樹 (芸人) よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属のお笑い芸人。相方の綾部祐二とお笑いコンビ「ピース」を結成し、活躍。芸人界きっての読書家としても知られる。3月31日に著書「火花」(文藝春秋)を発売予定 |
葉月あや
magazine_ オレンジページ
「お風呂に入る時はいつも雑誌を読んでいます。
母も愛読している『オレンジページ』、一人暮らしをはじめた6年前からずっと定期購読しています。私の人生から切り離せない雑誌であり、私の料理の先生。
食材ごとのレシピ特集はとても役に立ちます。人気のメニューや企画をまとめた別冊も楽しみのひとつです」。
沖嶋信
magazine_ ALA CHAMP MAGAZINE
「3年ほど前からよく読んでいるのがこの雑誌。
メルボルン、ロンドン、東京を拠点に活動する双子の姉妹が手掛けており、年に2回発行されています。
アートや旅、海外のクリエイターの情報などが充実しています。
雑誌に対して特別な魅力というものは感じませんが、そう思わせる気軽さが良いのでしょう」。
沖嶋信(ブランドディレクター/ フォトグラファー) 「STUSSY」をはじめ、国内外のファッションブランドのブランディングやコンサルティングを手掛ける。フォトグラファーとして、写真集「VOICE OFF STAGE」、「DANCE」を刊行している |
近藤麻由
magazine_ material girl magazine
「子どもの頃は母が買ってくる『an an』に夢中になっていました。
大学卒業後は愛読していた『high fashion』で働くなど、雑誌には大きな影響を受けました。
いまのお気に入りは、『material girl magazine』。
悪趣味ギリギリの毒っぽさがクセになります。
独特の世界観を貫く姿勢が潔くて好感を持てます」。
近藤麻由(アートディレクター/ DJ PUNKADELIX) アートディレクターとして、ブランドやCDジャケットなどのビジュアルを手掛ける。「PUNKADELIX」名義でのDJとしての活動や「RUBYPAPER」誌の発行でも知られる |
菅原敏
magazine_ In The City
「短編の執筆依頼があったのを機に読み始めました。
エイドリアン・トミネ氏による表紙の雰囲気もいい。
スニーカーやラジオなど毎号のテーマに沿った書き下ろしや、中原昌也、片岡義男などコアなメンバーの連載も読みごたえ十分。
今度一緒に展覧会をやる大谷有紀さんの『VACANCES』も愛読しています」。
「ファッション業界にいるため、雑誌からは日々、スタイリングソースやインスピレーションをもらいます。
『THE NEW ORDER MAGAZINE』もそんな雑誌のひとつ。
話題のファッション、カルチャーの情報が独自の視点で描かれています。
写真家のケネス・カペロによるカバーも毎号楽しみにしています」。
ふ
コッセこういち
magazine_ レディブティック
「洋裁が好きなので、昔から購読しています。
型紙が載っているのもうれしい。
お気に入りは読者参加企画の“私の手作り自慢”。
いろいろな作品が見られて面白い。
雑誌を読むのは、カフェや遠出する電車の中です。
ネットなど情報源が多い中、自分の好きなものが詰まった雑誌を読むと、リラックスできます」。
コッセこういち (俳優) 1980年生まれ、神奈川県出身。マネジメントオフィス、DOMO所属。俳優として舞台公演で活動するほか、数多くの映画やテレビドラマに出演。洋服のリメイクなど、裁縫を趣味としている |
※2015年03月発行『i bought VOL.09』に掲載された記事です。
※価格・販売状況は掲載当時のものになります。