大学生フードライター・平野さんのお気に入りは共通点が。
「どちらの店も女性がやっていて、すごくこだわりと愛情が伝わってきます。だから届いた時に、“あの女店主が私のことを想って贈ってくれたんだ”みたいな妄想にひたれるんですよね。知り合いでもないのに（笑）」

代官山に軒を構えるテイクアウト中心の香港カフェ「蜜香（ミーシャン）」がつくる、トウチーを使った自家製ラー油。

「パンチの効いた食べるラー油とは対極にある、品が良くて心に沁みる、稀有なラー油です。旨みとコクがたっぷりで、四季によって香りが変わるのも素敵。炒めものに使うと料理が色っぽくなるんです」。

代々木上原の水餃子店「按田餃子」による、ハトムギ配合の皮を使った水餃子。

「これは餃子の域を超えてます。皮はちゅるちゅるとした不思議な食感で、香りもいい。具材は豚肉に干しエビ、ザーサイ、切り干し大根…なんて複雑で華やか。東洋の神秘（笑）をまとったラビオリみたいな餃子なんです」。

包装が洒落てるのでギフトにもうってつけ。

「あの池尻の人気店、八雲のワンタン麺。業界でもファンは多く、撮影でちょっと時間が空くと『じゃあ八雲行こうか』という人が後を絶ちません（笑）。ただ実店舗だとすごく並ぶんですが、これなら家で好きな時に堪能できます」。

真空冷凍されたスープとともに、ぷりぷり海老＆ジューシー肉のワンタン2種・計6個と、チャーシュー2枚が付く。980円

「ジロリアンである店主が全国の二郎系ラーメンを食べ歩いて研究開発した逸品。分厚いチャーシューが入っているので、そこに茹でモヤシとキャベツをドバッと乗せると、本場と同じく相当なボリュームに（笑）。ただ二郎インスパイア系といいつつも、脂が抑えめでけっこう食べやすいのがポイント。コストパフォーマンスも非常に優秀です」。¥680

その特殊な地形から、海苔養殖に最適な環境といわれる佐賀有明海産の、旨味成分たっぷりの海苔。

「生産者の島内さんに取材したんですが、“とにかくいい海苔を作りたい”という熱意がすごかったです。普通の海苔より目が詰まってて光沢があるのが特徴で、手でぐしゃっと砕いてご飯にかけるだけですごくおいしいし、酒のつまみにもなります」。

こちらも佐賀県一品。自家製の濃厚な木綿豆腐を、嬉野温泉のお湯を使って炊く贅沢な湯豆腐。

「普通の湯豆腐とは全然違います。温泉成分が豆腐を溶かすから、鍋が真っ白になって豆乳鍋みたいになるんです。食感はトロトロのプリンみたいな感じ。実は僕、豆乳アレルギーなんですが、これは我慢できずにどんどん食べちゃいます（笑）」。

地釜を使った直火蒸溜による完全手作りの泡盛として人気。

「宮之鶴はちょっとクセがあります。東京では入手困難だったりしますが、地元でも買えないことがあります。うちにも何本かあって、中には自然と“古酒”になっているものも（笑）。泡盛は毎日飲むわけではなく、何かいい仕事をした後とかにクイッとやる感じです」。

60年以上にわたって石垣島の人に愛される泡盛。手間のかかる直火釜蒸留法を守っている。

「石垣島では超スタンダードなお酒で、本当にどこにでもあるし、非常にリーズナブル。少し甘みがあって、飲みやすいイメージがあります。地元ではストレートからウコン割り、さんぴん茶割り、ワシミルク割り（練乳割り）まで、飲み方もいろいろ」。