祐真朋樹、荒木大輔、柳川荒士スタイリスト・デザイナーらが選ぶTシャツ
誰もが袖を通すTシャツだからこそ、そのセレクトがスタイルを象徴するはずだ。
何を選び、どう着るか。祐真朋樹、荒木大輔、柳川荒士らクリエイター8人の選ぶ1着。
目次
STYLE 001
祐真朋樹 / STYLIST
“COS(コス)” crew neck plane t-shirt
独特なカラーリングとエレガントな佇まいが魅力
「ジャケットやシャツが自分のスタイルのベースとなっているので、Tシャツはあまり深く考えずにフィーリングで選ぶことが多いですね。今日着ているのはH&MのハイエンドラインであるCOSのプレーンなクルーネックタイプ。仕事柄いろいろなTシャツを見ていますが、他にはない独特なカラーリングとエレガントな佇まいに惹かれて購入しました。ハイエンドラインというだけあって着心地の良い滑らかな生地を使用していて、シルエットも綺麗なんですよ。基本的にTシャツは無地が好きなので、カラーリングと生地感、そしてシルエットがすべてです」。
祐真朋樹
1965年京都府生まれ。ファッション誌をはじめ数々の著名人や広告を手掛けるほか、ブランドのディレクションにも携わるなど、多岐にわたって活躍するスタイリスト
STYLE 002
柳川荒士 / JOHN LAWRENCE SULLIVAN(ジョンローレンスサリバン) Designer
“JOHN LAWRENCE SULLIVAN” big silhouette t-shirt
緻密なデザインが生み出すTシャツとシャツの蜜月関係
「毎シーズンさまざまなタイプのTシャツを作っていますが、個人的にシャツが好きということもあって、その上から着ることを想定したデザインのものが多いですね。今日着たのは生地からオリジナルで製作したビッグシルエットのもの。ネックのリブ幅を広めに、袖山を少し高く設定することでシャツとコーディネイトした時に綺麗に見えるパターンが特徴です。タックインした着こなしが好きで、ボリュームのあるパンツの場合はウエスト位置を高くしてTシャツの面積を少なくするなど、自分の中でちょっとしたルールがあります。Tシャツはとにかくシンプルなアイテムなので、シルエットやマテリアルには強いこだわりがありますね」。
JOHN LAWRENCE SULLIVANのTシャツ¥9,720、シャツ¥19,440(ともにJOHN LAWRENCE SULLIVAN)
柳川荒士
JOHN LAWRENCE SULLIVANデザイナー。 東京コレクションを経て、 2011年AWよりパリコレクションに参加。 ストイックでエレガントな服作りに定評がある
STYLE 003
荒木大輔 / STYLIST
“CLASS(クラス)” crew neck pocket t-shirt
普遍的なアイテムに宿る独自のデザイン性に惹かれる
「今季はスラックスなどのキレイなパンツに、少しワイドなシルエットのTシャツを合わせるのが気分です。スタイリングで良く使っているCLASSは今まで個人的に着たことはなかったのですが、たまたまリース先でこのTシャツを見つけてカラバリで購入しました。薄すぎず、厚すぎないコットンボディの質感や肩幅に対する身幅の広さなど、オーセンティックなアイテムの中にブランドらしいデザイン性を感じられるところが気に入りました。夏はほとんどTシャツなので、ハットやアクセサリーなどでアクセントをつけるのが自分のスタイル。シンプルなTシャツとCOMES AND GOESでスペシャルオーダーしたハットのバランスも好みです」。
荒木大輔
メンズファッション誌を中心に、 カタログやタレントのスタイリングまでを 手掛けるスタイリスト。 趣味はサーフィンで、 先日バリへのサーフトリップから帰国したばかり
STYLE 004
朝倉秀樹 / hobo Designer
“N.HOOLYWOOD COMPILE(エヌハリウッドコンパイル)” crew neck pocket t-shirt
今の気分にフィットする 理想的な無地Tシャツ
「中目黒にあるROOTS to BRANCHESで購入したN.HOOLYWOOD COMPILEのTシャツです。ここ数年ずっと白の無地Tしか着ていないのですが、今、自分の中で少し着丈が長いものが気分で、これは着丈も着心地も理想的ですね。周りからは『着丈長いんじゃない?』と指摘されたりしますが(笑)。無地のTシャツといっても本当に気に入ったものはなかなかないのですが、これは久々にワードローブの定番になりそうです」。
朝倉秀樹
素材の持つ魅力を活かしたバッグやアクセサリー作りを行う 東京発のブランド、hoboのデザイナー。 自由なデザインと熟練した職人技が結託したプロダクトにファンも多い
STYLE 005
服部昌孝 / STYLIST
“BASISBROEK(バージスブルック) ” pull over t-shirt
ワイドシルエットを 品良くアップデートした1着
「普段からビッグシルエットやオーバーサイズのものを好んで着ています。BASISBROEKのTシャツは、ワイドなシルエットやドルマンスリーブのボリューム感が自分の体型やスタイルにフィットしていて、上品なシャツ地で作られているのもポイント。動きやすくてストレスなく着られるので、今日はパンツとセットアップでコーディネイトしました。今年の夏はTシャツをワイドパンツにタックインするスタイリングがオススメです」。
BASISBROEKのTシャツ¥9,720、パンツ¥15,120(ともにvendor)
服部昌孝
メンズファッション誌を中心にアーティストや映像など、 多彩なフィールドで活躍するスタイリスト。 氏が手掛けるANACHRONORMのウェブ、“Portraits Note”も必見
STYLE 006
末次亘 / C.E(シーイー) Press
“C.E ” graphic t-shirt
バックボーンを感じるグラフィックデザイン
「Tシャツはいつもグラフィックの入ったものばかり着ています。その中でも特に、バックグラウンドが感じられるようなグラフィックに惹かれますね。今日着ているのはONEOHTRIX POINT NE VERとC.EのコラボレーションTシャツ。昨年ワープ・レコーズからリリースされたアルバムをよく聴いていたこともあって、今シーズン手に入れたTシャツの中でも特に思い入れの強い1枚です。バンドTなどもそうですが、音楽が背景にあるデザインはやはり魅力的ですね」。
C.EのTシャツ¥7,344(Potlatch Limited)
STYLE 007
小林資幸 / PHINGERIN(フィンガリン) Designer
“PHINGERIN” boat neck t-shirt
フランス映画での着こなしから生まれたブランドの定番品
「自身のブランドで2年前から毎シーズン定番として作っているバスク地の7分丈Tシャツです。『なまいきシャルロット』というフランス映画の中で、女優のシャルロット・ゲンズブールがオーバーサイズで着ていたバスク地のTシャツがデザインソースになっています。Tシャツとスウェットの中間のような少し厚みのある生地感が心地よくて、1枚で着てもサマになるように肩口にマチをつけているのがポイントです」。
小林資幸
自作のパジャマを手売りしたことがきかっけとなり、 2009年に自身のブランド、PHINGERIN を立ち上げる。 自由な発想から生まれるコレクションは強い個性を放つ
STYLE 008
村上虹郎 / ACTOR
“TOMMY GUERRERO(トミーゲレロ)OFFICIAL” music t-shirt
本当に好きなものはTシャツでも主張する
「中学3年くらいの時に母親に薦められてすごく好きになったTommy Guerreroのアルバム『LOOSE GROOVES&BASTARD BLUES』のジャケットがプリントされたTシャツです。留学していたカナダから帰ってきたら、偶然にも父親がこのTシャツ持っていたので譲ってもらいました。アーティストのTシャツはよほど好きなものしか最近は着ません。基本的には無地などのシンプルなTシャツが好きですね。最近、映画の撮影で訪れた奄美大島でサーフィンに出会って、また新しく好きなことが増えました」。
村上虹郎
1997年3月17日生まれ。東京都出身。 俳優・村上淳を父に持ち、母は歌手のUA。 今年7月26日公開となる映画「2つ目の窓」で 主演を務めたことで俳優としてのキャリアをスタート。 DECADE所属。
※2014年06月発行『i bought VOL.06』に掲載された記事です。
※価格・販売状況は掲載当時のものになります。