DJみそしるとMCごはんに影響を与えたDVD

感情を揺さぶり、心に影響を与えたDVDとは一体。
話題のアーティスト、DJみそしるとMCごはんが紹介。

i bought編集部

目次

DJみそしるとMCごはん(くいしんぼうHIPHOP)

 

DJみとしるとMCごはん氏

 

 

PROFILE.

 

“おいしいものは人類の奇跡だ!”をモットーに、料理と音楽をさまざまな手法を用いてめぐり逢わせるラッパー・トラックメイカー。アートワークやMVなども自ら手掛け、そのマルチな才能が話題を呼び、大型フェスなどにも出演。10月1日には国民的漬け物“きゅうりのキューちゃん”とのコラボレーションとなる初のシングル「OPQ EP」がリリース。

詳細はhttp://misosiru.jpでチェック

 

『天使にラブ・ソングを2』

天使にラブ・ソングを2

購入場所_Amazon   
購入価格_¥972   
購入時期_2014年8月

 

感情を揺さぶる人間模様から細かい演出まで、すべてが今の自分に影響を与えた『天使にラブソングを2』について

 

 

好きな映画は何? って聞かれると、必ず答えるのが「天使にラブ・ソングを2」。

小学生の頃、テレビのロードショーで初めて観た時から、この映画の虜です。

"みそしるごはん少女"の心を射止めたのは、E.T.でもトトロでもなく、女優ウーピー・ゴールドバーグ。

彼女は私の心のスーパースターなのです。

 

最近めっきり観ていなかったこともあり、ポチッとDVDを購入しました。

"この作品を購入した人はこれも買っています"って出てくるもんだから、「天使にラブ・ソングを…」のDVDとサントラCDも思わずポチッ。

まったくねぇ、商売上手でやんなっちゃうよとケチケチ言いながらも心はウキウキ。
涙と笑いの青春コメディー「天使にラブ・ソングを2」(1993年制作)は、アメリカのザ・オールドスクールな雰囲気の高校生たちが聖歌隊となり、廃校寸前の学校を盛り上げるというストーリー。

 

キーパーソンとなるのが、ウーピー・ゴールドバーグ演じるデロリス(本職は、ラスベガスのショーガール)。

「天使にラブ・ソングを…」でツーカーの仲となった修道院長の頼みで、正体を隠してシスター・メアリー・クラレンスという名の修道女になりすまし、悪ガキだらけの音楽クラスの担当教師に! オーマイガー。

 

眉毛がなく、何も語らずとも只者ではないオーラが垂れ流しのデロリスが「悪いことは悪い、良いことは良い!」と、本来はピュアな生徒や同僚たちの心を溶かしていくのが、なんとも痛快で頼もしく感じるのです。

彼女はまるで"灼熱の太陽"のよう。どこまでも熱くどこまでも大きい。

いつでもどこでもその眩しさに圧倒される存在感があります。

その明るさに着火した生徒たちは、自分たちの力を信じて素晴らしい聖歌隊へと成長していきます。

か細い歌声だったアマール少年が、「Oh, Happy day」という曲を気持ち良さそうに高音で歌い上げるシーンは何度観ても鳥肌もの。

ハンカチ必須です。

口を開けば、誇り高きアフリカの祖先がほにゃらら……という話ばかりで友人に飽き飽きされていた彼が、自ら勇敢なアフリカ戦士になる瞬間。

私の中に住むアマール少年が一緒に解放されるような快感があります。

おいおい泣いてしまいます。

人の強さや美しさに触れた時の感情はトキメキ以外のなにものでもありません。

 

そして、どっかーんと感動が降ってきたかと思えば、細部の演出にグッとくるのもこの映画のたまらんところ。
例えば、生徒たちが"お前の母ちゃんデベソ"的なディスり合いをして遊んでいる様子や、クラスの中心的存在リタが「女だからってみくびらないでよ」とフリースタイルでラップしているシーンなど、ハッキリと意味はわからなくても英語で聴くとピリッと刺激的です。

少年たちが、何かにつけて「YO」とか「ヘイ、メーン」と言うのもサマになっていて羨ましいです。

日本人の日常会話で「ヘイホー」なんて言ったら、間違いなく与作のほうだと思われてしまいますもんね。

 

他の生徒たちもみんな個性的。

ファッションもヘアスタイルも、好きな音楽もロック・R&B・ヒップホップと多種多様。

これぞアメリカ、人間バラエティーアソート。

でも、ソウルフルな歌声を響かせる背の高い女の子も、まるでアメリカ版・和田アキ子さんのようでかっこいいし、デロリスを支える愉快なシスターも、段々と私の友達2人を足して2で割ったような人物に映って、遠い異文化の住人に思える彼らにぐっと親近感が増すから不思議。

次第に身近な人たちに対する"愛おしさ"と同じような感情がキャストたちに対して芽生えてくるんだな。
みんな違ってみんな良い。

私は日本人なので"みつをイズム"が流れているけれど、みんなが同じひとつのことを一生懸命頑張っている姿に国境はないのですね。

だからこそ子どもの頃の私も、心がムズムズと喜ぶ音楽とストーリーに純粋にのめり込んだのだと思います。

さあ、ネタバレ御免のコラムも書き終えたことだし、念願のウーピー・ゴールドバーガーを食べに行こうかな。

 

 

 

※2014年10月発行『i bought VOL.07』に掲載された記事です。
※価格・販売状況は掲載当時のものになります。

 

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レンタルではなく、購入して持っておきたい作品への思い 最近買った1本のDVD寄せる。 Vol.07 DJみそしるとMCごはん

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