買い物賢人、鈴木卓爾の冬愛用アイテムリスト
移り気激しいファッション界。実は一番信用できる情報は、実際にトレンドを生み出すクリエイターたちのプライベートセレクションなのでは。
冬シーズンの“真実の旬”を占う連載第一回。鈴木卓爾の冬愛用リストを紹介。
目次
01. 鈴木卓爾 (ts(s)director/designer)
COMMENT.
「服に関して言えば、自分が着たいものはだいたい自分で作ってしまうので、他所で買うことはかなり減りました。
その分、自社で作っていない小物関係などは、わりと気にして見ています。
実際に手が伸びるモノに特別な共通項はなくて、なんていうか、モノに呼ばれる感じですね。
その時々のインスピレーションで選ぶことがほとんどですね」。
ITEM_NIKE SPORTSWEARのAIR VORTEX/AIR MAX LIGHT
「去年、息子の靴を買いにABC-MARTに行った時に、たまたまグリーンのボルテックスが目について、なんとなく購入。
エアマックスライトも、ついこの間、同じ流れで。
最近スニーカーは、限定とか別注とかっていうよりも、たまたま見かけた好きな色目と形の普通なモノ、みたいな方が気楽で良いんじゃないかと、個人的には思っています」。
(本人私物)
ITEM_ts(s)のキルティングライナーコート
「キルティングのライナーベストは、ずっと人気の定番として作り続けているんですが、今季は全体的にコートが多いという事もあって、ライナーも長袖・長丈のコートタイプを作ってみました。
あえて丈感の違うモノと合わせて、今までとは少し違うレイヤード感を楽しむのも良いですね」。
¥59,400(ts(s) Daikanyama Store)
ITEM_Shinolaの時計&ベルト
「“BUILT IN DETROIT”を掲げるブランドの時計。
今は経済的にかなり厳しい状態のデトロイトも、かつてはアメリカ工業生産の一大拠点だった。
だからこそ、あえてまたここから始めることに意味があるっていうコンセプトに惹かれ、20年ぶりくらいに時計を買いました。
直近ではベージュのベルトをN.Y.で買い足しました」。
(本人私物)
ITEM_ENGINEERED GARMENTSのジャケット
「チェックの色使いと柄構成の加減が、とにかくどストライク。久々にひと目惚れしたアイテムです。
自分でもチェック生地を作るのでわかるんですが、これはホントに良くできてる。
兄貴(=EGデザイナー鈴木大器氏)に言って生地をロールで譲ってもらいたいくらいです(笑)」。
¥60,480(ENGINEERED GARMENTS)
ITEM_19 andrea’s 47のカシミア100%スカーフ
「去年ピッティ・ウオモでフィレンチェに行った時に、老舗のエレディ・キャリーニで、まず生成りの方を購入したんです。
『花柄ねぇ』と思いつつ巻いてみたら、思いの外シックリきたのと、驚くほどの軽さと柔らかさにやられて。
で、今年はネイビーを購入。
きっと来年も買っちゃいますね、この感じだと(笑)」。
(本人私物)
ITEM_ts(s)のウールダブルブレストコート
「今季の自社ラインナップの中でも、スゴく気に入っているアイテムのひとつ。
意外にもダブルのウールロングコートを作ったのは初めてなんです。
裏生地のチェック柄が表生地のヘリンボーンに浮き上がってくる、ニードルパンチという技法を採用しています」。¥81,000(ts(s) Daikanyama Store TEL_03-5939-8090)
ITEM_NEEDLESのバンピーニットセットアップ
「サーマルなのかなんなのか、ちょっと編みの名前がわからないんですが、変わった凹凸感のある素材の表情に惹かれて、上下でオーダー。
もともとサーマルのセットアップが欲しかったので、タイミングもバッチリでした。
この上下にウールのコートを合わせて着ます」。
シャツ¥12,960、パンツ¥10,800(NEPENTHES)
ITEM_Hudson Presentsのウィングチップレザーシューズ
「今回のピッティ・ウオモで、お隣に出展していたブランドのモノ。恐らく日本未上陸。
イギリスのデザインでイタリア製、オーソドックスな形でダメージ加工みたいな、絶妙なブレンド加減がとても気に入りオーダーしました。
けど、残念ながらまだ現物がなくて……。
写真だけですけど、雰囲気を感じてもらえるとうれしいです」。
(本人私物)
鈴木卓爾 |
※2014年10月発行『i bought VOL.07』に掲載された記事です。
※価格・販売状況は掲載当時のものになります。