目次
自分に染み付いた音楽が「風味」となって表現される
THREE BRIND MICE
東郷達也 TATSUYA TOGO
「服が好きになったのも音楽とか、バンドとか映画がきっかけだったりするので、そういったものが感じられるカルチャーを背景にしたブランドをやりたくなってスタートさせたのがきっかけです。かといって、ミュージシャンが着ていた誰もが知るアイコニックな服をそのままアレンジして作るということはなく、何となく風味があればよくて。ただずっと音楽は聴いていてカルチャーが染み付いているので、それが必然的に色味だったり素材だったりに表われることはあるかもしれません。明らかにカルチャーが現れたプロダクトとなると、そのカルチャーが廃った時に服を着てもらえなくなるとも思ってて。新しい音楽に出会った時とか、これまでも聴いてた音楽だけど新たな解釈を感じた時とかにデザインのアイデアが生まれることが多いので、今回紹介したアイテムも最近衝撃を受けた音楽関連のものが多くなったと思います。その時聴いてる音楽で、作る服も変わるんですよね」。
01_シルクスクリーンプリントTシャツ
時間をかけて出来上がる服よりも、もうちょっと衝動的に作る服がやってみたくて始めたのがシルクスクリーンプリントだったんです。
02_生地見本
この生地見本をスゴい数見ているうちにやってみたい生地とかが思い浮かんでくることもあります。
03_ユーズドのデニムパンツ&デニムジャケット
ここ12年くらいデニムは穿いてなくて、それが最近また新鮮に映るのと、デニムの穿きこなしが一番難しいことを実感してて。そのブーム再熱もあって次の秋冬ではデニムを多く使ってます。
04_自主出版誌「Border」
いつもレコードを買ったり情報を得たりしているレコードショップ・ビッグラブをクローズアップした「Border」創刊号。店主の仲さんの考え方とかアートなどとの関係性も含めて、スピード感とかチャレンジ精神みたいなものが東京のどのショップよりもファッションを感じるんですよね。
05_ティーンジェネレイトのDVD
ティーンジェネレイトはリアルタイムでは聴いてなかったんですけど、最近友達から薦められてDVDで観たら衝撃を受けて。珍しく昔の音楽からかなり刺激を受けてしまいした。
06_コペンハーゲンのバンドのTシャツ/このシーンの中心にいるアイスエイジのものが中心なんですけど、それをきっかけに周辺バンドの音源もマーチャンも買うようになりました。コペンハーゲンの神秘的な感じにも惹かれてるんだと思います。
07_プロジェクターペーパーのノート&ピグマのペン
デザイン画はいつも手描きです。コピペできない“やってる感”がほしいんですかね。
08_ディストラクションユニットのレコード
アリゾナのバンドなんですけど、MVを砂漠で録ってて、そこからスターウォーズの連想に繋がって、次の秋冬でマキシ丈のジェダイコートを作ったりするテーマとなりました。そのスターウォーズの次のエピソードが雪につながるので、雪を思わせる白のアイテムが入ってきたり。こうやってひとつの音楽からアイデアが連鎖したりします
※2015年06月発行『i bought VOL.10』に掲載された記事です。
※価格・販売状況は掲載当時のものになります。