NIGO®×NAOTOのHUMAN MADE®コラボ秘話
NIGO®のHUMAN MADE®(ヒューマンメード)とEXILE/三代目J Soul BrothersのNAOTOによるSTORE by NIGO®オープン記念コラボの製作秘話。プライベート・最近の戦利品から、親交の深い両雄の素顔を見る。
目次
名ばかりのコラボが多いからこそ自分たちにしかできない逸品を
──日頃、異なるフィールドでご活躍のNIGO®さんとNAOTOさん。まず、お2人に親交があったこと自体が意外でした。
NIGO®(以下NI) 出会いは5〜6年前。当時、僕が手掛けていたブランドのムックに、モデルとしてNAOTOくんに出演していただいたのが最初でした。
NAOTO(以下NA) そうでしたね。学生時代からファッション好きだった僕にとって、NIGO®さんはカリスマ的な存在。そんな方にモデルとして呼んでいただいただけでも光栄だったのに、撮影後には食事までご一緒でき、何だか不思議な感覚だったのを憶えています。それ以来、ずっと仲良くしていただいてます。
──お2人の時は、どんな話をしているんですか?
NI 盛り上がるのは食べ物の話題。「あの店が美味しかった」「あそこ知ってる?」とか。特にNAOTOくんは、新しいレストランなど僕が拾いきれない情報を持ってきますね。
NA 最近は食の情報にスゴく貪欲。いい店を見つけると、すぐNIGO®さんに報告します。これは自分的に義務みたいになっています(笑)。
──そんなお2人ですが、ラフォーレ原宿に誕生した「STORE by NIGO®」のオープン記念としてコラボアイテムを発売し、大きな話題を呼びました。
NI ある時にHIROさん(EXILE)とNAOTOくんとご一緒する機会があり「いつか何かできたら」なんて話題が挙がったんですよ。だったら、今回のオープンは良いタイミングだと思ったんです。
NA 食事に誘っていただくだけでも夢のようなのに、まさかその先があるだなんて正直ビックリしましたし、本当にうれしかったです。
──今、お2人が着ているジャケットも、そのひとつですよね。
NI これはアメリカの学生が卒業記念にジャケットに寄せ書きをした、ヴィンテージのホワイトカバーオールをイメージしています。プリントのデザインはイラストレーターのChocomooちゃんに依頼して、僕ら2人を結びつけているモノ、つまり先ほど話したような食べ物などを描いてもらいました。
NA HUMAN MADE®のアイコン、僕のマスコットキャラであるHONEST BOYをはじめ、“EXILE公式ドリンク”ことレモンサワーにちなんだレモン、そして2人の好きなワインやコーヒー、鴨肉の鴨などがプリントされています。「グラフィックのモチーフって、こうやって決めるんだぁ」って驚きましたが、こうした奇想天外な発想もNIGO®さんならではですよね。
NI 今は名ばかりのコラボが溢れているので、僕らだからこそのプロダクトにしたい、そんな気持ちを込めました。
日々のライフスタイルのすべてをクリエイションへと落とし込む
「若いうちに触れることが大切。経験は必ず活きる」──NIGO®
──NIGO®さんとNAOTOさんでは、ジェネレーションギャップはないのですか?
NI 世代が違うからこそ、自分と違うものを持っているのが新鮮ですね。あと、いい意味で普通で付き合いやすい。普通のいい人(笑)。
NA 僕は、NIGO®さんから刺激を受けまくってます。ファッションだけでなく、食やインテリア、アートなど、あらゆることに造詣が深く、それらをまたクリエイションに落とし込んで仕事をされている。そういうスタンスを見習って、少しずつですが自分も視野が広がってきました。
──10代からファンとしてNIGO®さんを見てきたNAOTOさんですが、親しい友人である現在はどのように映りますか?
NA 憧れから尊敬に変わりました。あと、NIGO®さんの感覚はとにかく早い。しかも長く着ていても飽きないんですよ。早いうえに輝きを失わない、そんなのは他にないですし、すべてはNIGO®さんが積み重ねてきた経験と磨かれたセンスの賜物ですよね。さらに、そんなものまで!?ってことにも興味を持たれているんですよ。そして京都に連れて行ってくださったり、先日も歌舞伎をご一緒したり、僕の知らない世界をドンドン教えてくれて。
NI おせっかいかも、と心配しつつですけど(笑)。例えば、僕が歌舞伎に目覚めたのは40代になってからですが、もっと若い頃に触れておけば良かったと痛感してて。だからNAOTOくんがどう受け取るかわからないですけど、自分が面白いと感じるものは早いうちに勧めたい。
NA ありがとうございます。日本の芸の元祖ともいえる歌舞伎には、ダンスや芝居といった自分の仕事にも通ずるものがあり、学ぶことは多かったですね。また伝統芸能ではありますが、何だか新しいものを鑑賞しているようでした。今後も見続けたいですね。
NI アーティストは何でも経験値を増やしておいたほうがいい。すぐに影響を受けなくても、後々になって芸に広がりや深みが出て、エンターテインメントに磨きが掛かると思う。っていう、押し付けです(笑)。
型を破るために、まずは型を知る買い物はそれを学ぶ手段でもある
「買い続けることで自分に合うものが見えてきた」──NAOTO
──モノ選びの視点で変わらないこと、また変わったことはありますか?
NA NIGO®さんの足下にも及びませんが、僕も物欲を抑えられないタチで。特に洋服は幅広く買いすぎて、さすがにヤバくなってきたので、しばらくガマンしていたんです。しかしNIGO®さんのコレクションブック「ATELIER by NIGO」を拝見して、やっぱり買い続けた先に何かが開けるんだ!って感化されちゃって。で、最近は洋服の枠を飛び出し、食やインテリア、アートと、以前より拍車が掛かっちゃいました。でも、そうして選んで、買って、使って、良さを知ることで、買い物の失敗が徐々に減ってきた。自分にフィットするものがわかってきたのかもしれません。
NI 逆に僕は、以前ほど買わなくなりました(笑)。とはいえ、相変わらずのゴヤールだったり、着物を買ってます。
NA 着物って、どういった場面でお召しになるんですか?
NI 海外のイベントが多いですね。ただ和モノは禁断の扉で、奥が深すぎるから、ほどほどにしています。茶器なんか買ったら最後、身上潰すので、絶対に手は出しません(笑)。
NA 一歩足を踏み入れると止まらなくなる性格を、わかっているんですね。
NI 僕は、型を破りたいんですよね。でも基本を知らずして型破りをすると笑われちゃうから、まずは型を覚えます。ベーシックをわかったうえで、あえて遊んでいる感じを大切にしたい。そのためにも買い続けるし、NAOTOくんの言うとおり、買い物をして、見て、食べて、体験したライフスタイルが、次のクリエイションへと繋がっていきますね。
STORE by NIGO®
国内外のさまざまなフィールドで活躍するNIGO®氏のブランドをはじめ、そのクリエイティビティー、幅広い交友関係から生み出されるプロジェクトを、イチ早くカタチにするコンテンツ可変型ショップ
ADDRESS_東京都渋谷区神宮前1-11-6 ラフォーレ原宿1F
TEL_03-6434-0259
STORE HOURS_11:00〜21:00 HOLIDAY_無休
NIGO®(クリエイティブディレクター)
自身のHUMAN MADE®をはじめ、WTAPSの西山徹氏とのブランドDOUBTFUL AS DOUBLE®、またユニクロやアディダスといったグローバルメーカーとの取り組み、さらにはサイバーエージェントのデザインディレクションなど、ファッション以外の分野でもマルチな才能を発揮している。
NAOTO(EXILE/三代目 J Soul Brothers)
EXILEのパフォーマーであり、またリーダー兼パフォーマーとして三代目J Soul Brothersを率いるEXILE TRIBE屈指のオシャレ番長。一方、ソロでの俳優活動のほか、番組MCも務めるなど幅広く活躍。現在は三代目JSB初となる全国ドームツアーの真っ直中。その他の最新情報は公式HPをチェック!
※2015年06月発行『i bought VOL.10』に掲載された記事です。
※価格・販売状況は掲載当時のものになります。