WACKO MARIA森敦彦,スタイリスト石井大らセレクトのTシャツたち
純粋に傍に置いて過ごしたい、身に着けておきたいTシャツ。
WACKO MARIA森敦彦、スタイリスト石井大、MIN-NANOオーナーGOROらクリエイター達はどんなTシャツをセレクトして着ているのか。
共感に媚びないクリエイターたちのモノ選び。
目次
森敦彦/WACKO MARIA(ワコマリア)デザイナー
Tシャツ:MARILYN MANSON Artist T-shirt JIM JARMUSCH×WACKO MARIA
JIM JARMUSCH×WACKO MARIAのTシャツ¥11,340[モノクロプリント]、¥11,880[カラープリント]
(阪急メンズ大阪 QUADROPHENIA)
Tシャツは世界観とリズム感
見て気分があがるモノを選ぶ
「マリリン・マンソンのアーティストTシャツは少し引っかかる変わり種デザイン、“音の表情とリズム”を感じさせる雰囲気が目に留まり購入しました。音楽ネタ物のウェアは多く所有していますが、Tシャツを選ぶ時のポイントは至ってシンプルです。見て、手に取って、気分が上がるか上がらないか。ジム・ジャームッシュのコラボレートアイテムも映画の独創的なファッション性、音楽性の高さ、インディペンデントな世界観が調和したバランスとリズム感を反映させています」。
森敦彦(WACKO MARIA Designer)
2005年、WACKO MARIAを設立。音楽を常に根底に置き、上質でロマンティックな、色気を感じさせるスタイルを提案している
石井大/スタイリスト
Tシャツ:CLASS elbow-length sleeve
曲線美が宿るシルエット
トレンドから距離を置くセレクト
「このTシャツは堀切道之さんのブランド、クラスのモノ。一見プレーンですが、襟高、肩巾の袋縫い、肩が落ちる仕様で着用時に現れる曲線的なシルエットが無地Tの極みを感じさせる1着です。ギルダン、キャンバーのXLもルーズに着ますが、ベーシックな無地Tだからこそ、作者の丹精が具現化されたディティールを持ち合わせたモノを選びますね。Tシャツもスタイルもトレンドから離れたセレクトで感覚的にアウトプットするのが今は面白いと思います。」
OTHER SELECTION
左_the Sakakiのジバン(織)は袖と身頃にスリットが入り、深く設計されたUネックが特徴。
右_BEAMS BOY×CAMBERの天竺素材モックネックTシャツ。カスタムされた袖丈で独特なシルエットを楽しめる
石井大(Stylist)
1985年生まれ。2012年独立後、独自のカルチャー感と創造性豊かな哲学を取り入れたスタイリングで、ファッション誌やアーティスト、カタログなど多技にわたり活躍の場を広げる
岡本ユウジ/Cyderhouseデ(サイダーハウス)ザイナー
Tシャツ:SKATE OR DIE GAME T-shirt
時代背景をとどめたネタ感と中毒性のあるグラフィック
「サイダーハウス創設以前に友人と製作したTシャツです。’85年〜’90年代初期位に流通したアタリ社のパソコンゲーム“SKATE OR DIE”のオープニングに表示されるタイトルロゴをパロディーしたモノ。’90sの洗練されすぎてない、イナタさスレスレのグラフィックものは魅力があります。無地も着ますが、影響を受けた宇川直宏さんやスケシンさん、イルドーザー、秀作グラフィックが続々と生み出された時代のTシャツは惹かれますよね」。
OTHER SELECTION
左_Mixroofficeの「MUSTONE」グラフィックT。
左中_20代前半に666で購入したSEDITIONARIESのもの。
右中_GODFATHERのイベントTシャツ。
右_NAPALM DEATHの’90s中期の古着
岡本ユウジ(Cyderhouse Designer)
1983年生まれ。Cyderhouseデザイナー。自身が触発されたカルチャーや世界観を源にシーズンテーマを設け、毎シーズン異彩を放つコレクションを世に生み出している
GORO/MIN-NANOオーナー
Tシャツ:The Good Company Long sleeve
インディペンデントな視点で選び、真価を伴うローカルブランドを着る
「昨年ポップアップストアも盛況だったザ・グッド カンパニーのロングTシャツは、ラッパーYung Jakeとのコラボレーションアイテムです。メガ企業のロゴを大胆にサンプリングし背面は検索バーがプリントされています。ローカルな世界観を持ったストリートブランドのTシャツが好きですね。ショップに置くモノや着るモノは、その時点で手に入らないインディペンデントな“ナゾの物”をアナログな手法で掘って見つけることをずっと続けてます」。
OTHER SELECTION
左_RARE PANTHERプロモーション用Tシャツ。
左中_N.Y.ローカルをプリント工場として支えるLQQK STUDIOのモノ。
右中_BACK TO BACKレコードのアイテム。
右中_1017 BRICK SQUADのタイダイT
GORO (MIN-NANO Owner)
世田谷区の池ノ上にて、BMX、FIXEDギアバイクを基軸にオリジナリティー溢れるセレクトでアパレルも展開。国内未入荷のブランドを先駆け的に扱うセンスで幅広く信望を得る
的場良平/LABORATORY/BERBERJIN®マネージャー
Tシャツ:BLACK FLAG ’80s DAMAGED T-shirt
音やアートを連想させるTシャツは経年してオーラが富むものを探す
「ブラック フラッグが81年にリリースした音源“Damaged”。そのアルバムジャケットを落とし込んだデザインにヤラれ探しに探して先輩から半ば強引に譲り受けました。ネタ感的には王道ですが、英字フォントのディティールと、ジャケ写のヘンリー・ロリンズの顔面にパンチが入りそのガラスがクラックした部分のバランス、ボディのヤレ感、新しい復刻モノにはない珍品具合が気に入ってます。アート、音楽ネタ物は徹底的にリサーチして手に入れます」。
OTHER SELECTION
左_Supreme×Larry Clark「Teenage Lust」のフォトT。
左中_「パルプ・フィクション」’94年公開時のもの。
右中_Throbbing Gristleの人体模型デザインTシャツ。
右中_NIRVANAの名曲「SILVER」のプロモーションT
的場良平(LABORATORY/BERBERJIN® Manager)
説明不要のカルチャー提案型セレクトショップLABORATORY/BERBERJIN®のマネージャー。マニア垂涎のヴィンテージからblackmeansをイメージしたブランド展開まで独創的なセレクトを誇る
※2015年06月発行『i bought VOL.10』に掲載された記事です。
※価格・販売状況は掲載当時のものになります。