アントワープ芸術アカデミー卒業生のアントワープの6人とは

ドリス・ヴァン・ノッテン、アン・ドゥムルメステール、ディルク・ヴァン・セーヌ、ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク、ディルク・ビッケンバーグ、マリナ・イー、マルタン・マルジェラ。アントワープ芸術アカデミーを卒業したアントワープの6人を紹介。

morichoc

目次

アントワープ王立芸術アカデミー

❤️🎤🎼❤️#scala performing during #antwerpfashionshow2016 #antwerpfashion

A post shared by Antwerp Fashion Department (@antwerpfashionofficial) on

 

アントワープ王立芸術アカデミーはベルギーにある芸術学校。
ヨーロッパの中でも最も伝統のある学校として知られており、ファッションだけでなく美術、写真、彫刻など芸術全般を学べる学校である。
世界中で活躍するファッションデザイナーを多く排出しており、卒業したデザイナーはアントワープ派と称されることもある。

 

アントワープの6人

アントワープ王立芸術アカデミーの卒業生の中でも、特に有名なのがDRIES VAN NOTEN(ドリス・ヴァン・ノッテン)、Ann Demeulemeester(アン・ドゥムルメステール)、DIRK VAN SAENE(ダーク・ヴァン・セーヌ)、Walter Van Beirendonc(ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク)、Dirk Bikkembergs(ダーク・ビッケンバーグ)、Marina Yee(マリナ・イー)の6人。

この6人を有名にさせたのが、1980年代にロンドンで行われたファッションウィークである。
レンタルしたバン1台にコレクションを積み込み、1985年、1986年と2回にわたってファッションウィークに参加。
6人で合同のショーを開き、マスコミに取材されたことで注目が集まった。
それ以来、それぞれ個性が異なりながらも、ファッション業界に新しい波を起こす集団として、アントワープの6人と呼ばれている。

 

ドリス・ヴァン・ノッテン

 

ドリス・ヴァン・ノッテン (写真右)

1958年生まれ
祖父の代から高級ブティックを経営する家系で、小さい頃からファッションに携わる環境で育った。
アントワープ王立芸術アカデミー在学中から、父親が経営するブティックのバイヤーなどフリーランスとして活動していた。
1985年 アントワープに旗艦店Modepaleis(モードパレス)をオープン、自身のブランドDRIES VAN NOTEN(ドリスヴァンノッテン)を設立。
現在でもアントワープを代表するブティックとして有名である。
1986年 ロンドンコレクションでデビュー。
1991年 パリメンズコレクションに初参加。
その後、レディース、子供服と徐々にコレクションの幅を広げていった。
1993年 パリとミラノ、1997年に東京と香港でショールームをオープン。

 

日本にも旗艦店

2009年3月 東京の青山に旗艦店がオープン。

現代的な建築で1階がレディース、2階にメンズフロアを有する。

2つのフロアは、インテリアデザイナーであるGert Voorjans (ヘルト・フォーリヤンス)が空間を作り上げている。

 

ドリスヴァンノッテンの特徴

 

バロックやルネッサンスの芸術様式を取り入れた独特のプリント柄は特徴的。
インド、モロッコ、エジプトなどの伝統的手法にインスピレーションを受けているとされている。
エスニック調でエレガントな雰囲気を醸し出し、素材の質を重視したファッションには細かなこだわりが見られる。

 

ドリスヴァンノッテン 2017AWコレクション

Menswear FW 17/18 #driesvannoten #dvn #pfw #menswear

A post shared by Dries Van Noten (@driesvannoten) on

ドリスヴァンノッテンのメンズ2017AWコレクションをパリで発表した。

 

Dries Van Noten Instagram

 

アン・ドゥムルメステール

1959年生まれ
1985年 夫とともにブランドAnn Demeulemeester(アンドゥムルメステール)を立ち上げる。
1996年 メンズラインスタート。
1999年 アントワープで自身のショップをオープン
日本では、2006年に本国以外では初となる直営店を表参道ヒルズに出店。
2016年2月には青山にも直営店を出店している。
現在では世界30カ国以上で販売されているブランドである。

 

アンドゥムルメステールの特徴

Ann Demeulemeester Spring-Summer 2017 @daianeconterato #AnnDemeulemeester #SS17 #womenswear

A post shared by Ann Demeulemeester (@anndemeulemeester_official) on

黒と白のモノトーンを基調としたシンプルなデザイン。

ゴシックな雰囲気とエレガントなレイヤードが特徴である。
「衣服こそ生き物」という信念を持っており、独創的な世界観を構築している。

 

2013年にはブランドのデザイナーを辞任

辞任に際して、歴史があるアン ドゥムルメステールは、自分がいなくても続いていくだろうとコメントを残している。

退任後のブランドは、Sebastien Meunier(セバスチャン・ムーニエ)を中心としたデザイナーチームが手掛けている。

 

アンドゥムルメステール 2017AWコレクション

Ann Demeulemeester (men) 2017-2018 #AnnDemeulemeester #menswear #FW1718

A post shared by Ann Demeulemeester (@anndemeulemeester_official) on

アンドゥムルメステール メンズ2017AWコレクションを発表。

 

 

Ann Demeulemeester Instagram

 

ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク

写真右
1957年生まれ
1993年から1999年まで、企業からのオファーでW&L.T.(Wild And Lethal Trash)をパリコレクションで発表。
2001年 Walter Van Beirendonck(ウォルターヴァンベイレンドンク)を立ち上げる。
この服はアントワープで自らが出店するショップWalterでのみ販売されている。
一方、セカンドラインaestheticterrorists(エステティックテロリスト)は世界中で販売されている。
可愛らしいキャラクターやカラフルな色使いなど、独創的なデザインが特徴的である。

 

多方面で活躍中

1997年にはU2のツアー衣装を担当。
他にも、ファッションイベントのディレクションや、漫画や自伝本を出版するなどマルチに活躍している。
2006年からは、アントワープ王立芸術アカデミーでファッション学部長を務めている。

 

ウォルターヴァンベイレンドンク 2017AWコレクション

WALTER VAN BEIRENDONCK AW 2017 #waltervanbeirendonck

A post shared by Walter Van Beirendonck (@waltervanbeirendonck) on

ウォルターヴァンベイレンドンクは、2017AWコレクションを発表。

 

 

Walter Van Beirendonck Instagram

 

ダーク・ヴァン・セーヌ

1959年生まれ
1981年 アントワープにショップBeauties and Heroesをオープンし、自ら制作した服を販売。
2001年 アントワープで開催されたCoco Chanel(ココ・シャネル)展では、キュレーターとして招かれた。

 

ファッションだけでなくアートでも活躍

もともと画家志望であったため、アート活動も行っている。

現在はウォルター・ヴァン・ベイレンドンクの セレクトショップWalterを経営。
また、アントワープ王立美術アカデミーでもデザインを教えている。

 

ダーク・ビッケンバーグ

1962年 ドイツ、ケルン生まれ。
アントワープ王立芸術アカデミーの卒業コレクションでは当時史上最高の成績97点を記録。
サッカー、Football Club Internazionale Milano(インテルナツィオナーレ・ミラノ)の公式イブニングウェアなどサッカーウェアも手掛けている。

 

アントワープの6人で最も早いフルラインDirk Bikkembergs(ダーク・ビッケンバーグ)

#DirkfashionShow #WetWithDirk #DBss17 #MMFW #DirkBikkembergs

A post shared by Dirk Bikkembergs (@dirkbikkembergs) on

 

1988年 メンズラインのダークビッケンバーグメンを発表。

1993年 レディースラインのダークビッケンバーグウィメンを発表。
現在、旗艦店はミラノのみ。
メンズをミラノ、レディースをパリで発表している。
日本では、2013年にオンラインストアが開設。
シューズが特徴で、それに合わせたレザーを多く使用したスタイルは、高級でありながらカジュアルさも持ち合わせている。

 

ダークビッケンバーグ 2017AWコレクション

ダークビッケンバーグ は、2017AWコレクションを発表。

 

Dirk Bikkembergs Instagram

 

マリナ・イー

1958年生まれ
1986年 ロンドンの展示会にアカデミーの卒業生5人と共に出展。
1990年 ブリュッセルで家具の仕事に従事。
1999年 アントワープで開催されたVan Dyck (ヴァン・ダイク)展のファッション分野をディレクション
2003年 ブリュッセルにワークショップをオープン。

ファッション業界から離れるもカムバック

1990年代にファッションデザイナーを引退したことからアントワープの6人から脱退。
しかし、1998年にはファッション業界に復帰。
現在はインテリアデザイナーとしても活躍している。

 

 

マルタン・マルジェラ

1957年生まれ
1988年 フランス、パリで自身のレーベルMaison Martin Margiela(メゾンマルタンマルジェラ)を設立。
2015年 ブランド名をMaison Margiela(メゾンマルジェラ)に改名。
これまで、Hermes(エルメス)、COMME des GARÇONS(コムデギャルソン)、H&M(エイチアンドエム)などのデザインの他、ジュエリーやフレグランスも手掛けている。
美術館などでの展覧会への参加も多く、幅広い活動を行っている。

 

アントワープの7人目?

マルタン・マルジェラもアントワープの6人とアカデミーが同期である。
当時、ロンドンで行われたファッションウィークにも参加していたが、Jean-Paul GAULTIER (ジャンポールゴルチエ)に就職が決まったため、メンバーから抜けている。
そのため、アントワープの6人のメンバー、マリナ・イーがデザイナーを引退した際には、入れ替わる形でマルタン・マルジェラもメンバーの1人として称されることになった。
また、マリナ・イー復帰後はアントワープの7人と呼ばれることもある。

 

メゾンマルジェラ 2017AWコレクション

A raw shearling coat adds volume to Look 3 of our Autumn-Winter 2017 Menswear Collection.
#maisonmargiela #pfw

A post shared by Maison Margiela (@maisonmargiela) on

メゾンマルジェラは、メンズ2017AWコレクションを発表。

 

 

Maison Margiela Instagram

SNSでシェアしよう

0 0 0 0

この記事に関するタグ

この記事が気に入ったら「いいね!」しよう!

関連記事

クリエイターの目にファインダー越しに映るもの フォトメンたちの愛用機 - eri -

mother(マザー)デザイナーeriの愛用カメラNIKON FM2等7台

i bought編集部
目利きが認めた次の時代の新定番 next & post My Standard selector002.伊藤壮一郎

soe(ソーイ)デザイナー伊藤壮一郎の新定番アイテム3選...

i bought編集部
我が子を溺愛するクリエイターたちの買い物事情 パパ&ママ業界人たちの親バカアイテム PART01

江川芳文らオシャレ業界人おすすめの子供服など12選...

i bought編集部
“美”食も“B”食も関係ナシ、とにかく美味くて驚いたアレやコレ 今年買って・食べて・感動した一品 -SWEETS&MAIN DISH-

マキヒロチ、Son of the Cheese山本海人らのお気に入りグルメ...

i bought編集部
ファッションギークたちの今季買い物事情をスクープ! ファッションシーン第一線で活躍するクリエイターの 秋冬オーダー&買い物リスト PART02

FACETASMなど柳俊太郎ら目利きクリエイター9人のオーダー品...

i bought編集部

この記事を書いたライター

morichoc

こんな記事も書いてます